幼稚園の頃から好きだったこと
―― ヒッキーPは謎の多い人だし、作品もブッ飛んでてわけ分からない感じだし、すごく今日は楽しみにしていました。
ヒッキーP あっ、ありがとうございます!
―― あっ! 「わけ分からない」とか言ってすみません!
ヒッキーP いいえ、「何だこれは!」と思ってもらって動画を閉じてもらえたら嬉しいです!
―― では、まず定石通り音楽的バックグラウンドを教えてください。
ヒッキーP CDプレイヤーにデジタルで「何分何秒」と表示されるじゃないですか。それを見ていると「1分50秒くらいからサビに入って、2分10秒でサビが終わって間奏に入って」みたいなことが分かるわけです。
―― ええと? 確かにそうですが。
ヒッキーP 幼稚園のころの話なんですが、カセットに自分の鼻歌を録音するのが好きだったんですよ。自分でカセットに録音した鼻歌も、サビが何分何秒からはじまって、みたいなことを調べるんです。
―― つまり音楽の構成を分析するのが好きだったわけですね?
ヒッキーP そうですね。目に見える記号が面白かったんです。曲の詳細や歌詞が載っているようなアルバム全体の「佇まい」が好きだったんですよ。
―― その後、楽器はやらなかったんですか。
ヒッキーP 小学校低学年の頃にエレクトーンは習ってました。小三の時には、父親が「ZO-3」のギター(フェンダー社製のエレキギター)を買ってきてくれたんです。とはいえ当時の僕はあまり興味は持てなかったんですけど、指にはめてギュイーンと鳴らすヤツで……。
―― 「ボトルネック」ですよね。指にガラスや金属のパイプをはめるやつ。
Image from Amazon.co.jp |
SONAR HOMESTUDIO 7XL |
ヒッキーP はい。それで遊んでました。今でもギターをテクニカルに弾くなんてできないんですけど。でも中二のクリスマスに父親が「SONAR」を買ってくれたんです。
―― あらっ、いきなりDAWですか。
ヒッキーP それまではWindows付属のレコーダーで遊んでいたんですけど、音楽を作るソフト(DAW)にすごく興味があったんです。だからその日は嬉しくて涙が止まらなかったです。
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