てあしくちびるインタビュー最終回は、2016年6月3日に全国発売されたセカンド・アルバム「coreless」について。息せき切って突っ走るファーストから、一転してメロディアスで懐の深い、てあしくちびるのアナザーサイドとも言える作品となっている。ファーストから2年を経てバンドはどのように変化したのか。まずは試しにフェイントをかけてみたのだが……。
てあしくちびる「フェイントはしない」。ゲームセンターで行なわれた生演奏によるMVで、セカンド・アルバムにも収録されている。このゲームセンターは撮影後に廃業した |
もっとアレしてほしいなって
―― 突然ですが、日本の先端的ポップの両極は、てあしくちびるとBABYMETALじゃないかと思っているのですが。
くっちー BABYMETAL!(笑)
kawauchibanri あの、僕もそんなに詳しくはないですけど、あの方たちは最初から海外を視野に、ということですか?
―― それもあったとは思いますが、YouTubeきっかけで海外で「なんじゃこりゃ」となったようです。
kawauchibanri めちゃくちゃ僭越かもしれないですけど、マーケティングやタイアップで狙わずにやってきた結果として、回りが追いついてきた。そういう感じというのは、本当にめちゃくちゃ僭越なんですが、自分らもそういう風にありたいです。
―― じゃあ、今まではなにも?
くっちー せっかくおもしろいことをやっているんだから、もっとアレしてほしいなっていうくらいの感じです。
―― 絶対の自信があるんですね。イベンターのみなさん、ぜひもっとアレしてください。
くっちー どうやったら海外でできるんだろう?
kawauchibanri サウス・バイ・サウス・ウエストとか? 日本でやって日本語で歌っても伝わらないなら、言葉の伝わらないところでやった方がおもしろいのかなと思ったり。でも、積極的には、どうかな……。
くっちー なにが? ちょっと! なにに対して?
kawauchibanri 海外です、海外。
くっちー えーっ、なんでこの場でそういうことを言うの!?
―― ……あ、あのですね「ペリ」は、映像作品としてもすごくありませんか?

この連載の記事
- 第164回 より真空管らしい音になるーーNutubeの特性と開発者の制御に迫る
- 第163回 超小型ヘッドアンプ「MV50」のCLEANは21世紀の再発明だった
- 第162回 欲しい音を出すため――極小ヘッドアンプ「MV50」音色設定に見る秘密
- 第161回 最大出力50Wのヘッドアンプ「MV50」は自宅やバンドで使えるのか?
- 第160回 新型真空管「Nutube」搭載ヘッドアンプのサウンドはなにが違う?
- 第159回 開発で大喧嘩、新型真空管「Nutube」搭載超小型ヘッドアンプ「MV50」のこだわりを聞く
- 第158回 唯一無二の音、日本人製作家の最高ギターを販売店はどう見る?
- 第157回 「レッド・スペシャルにないものを」日本人製作家が作った最高のギター
- 第156回 QUEENブライアン・メイのギターを日本人製作家が作るまで
- 第155回 QUEENブライアン・メイのギターは常識破りの連続だった
- この連載の一覧へ