テキスト入力ツールに特化することで、優れた携帯性と実用的な機能を両立させたキングジムの「デジタルメモ ポメラ」。去る17日に発表されたシリーズ新製品「DM5」は、幅広いユーザー層獲得を狙い、さまざまな改良点を加えて登場した。その魅力と機能をチェックしてみよう。
キーボードギミックの簡略化で軽量に
まず目を惹くのは大きく変わったデザインだ。2008年登場の初代「DM10」、2009年11月登場の2代目「DM20」は、細部の違いはあれど基本的なデザインは共通だった。液晶ディスプレー部は中央に配置され、折りたたみ式キーボードは右に開き、左側にはスライドして展開する。右に開いたキーボードの裏には、タイピング時にキーボードパネルを支えるためのスライド式の足を設置するなど、非常に凝ったギミックを備えている。
一方で新しいDM5は、従来機種の凝ったギミックとは異なり、キーボードは右側に開くだけのシンプルな仕組みとなった。ディスプレーはキーボード左側に配置されている。ディスプレーとキーボードをそれぞれ開くだけで使えるシンプルな構造で、安心感がある。
構造は変更されたものの、キーボードのサイズや配置はDM20と変わっていない。展開時のキーボード全体の幅は約250mm、キーピッチは横約17mm、縦約14mm(英字キーの場合)と、打ちやすいサイズを確保している。キーボード裏のスライド足がなくなったので、タイピングの感触が変化するかと思われたが、実際に使ってみると意外にしっかりしており、構造がシンプルになった分、打鍵感はむしろ良くなったのではないかと思うほどだ。
閉じた状態でのサイズは、幅約145×奥行き約104×高さ約31mm。「ニンテンドーDSi LL」とほぼ同じくらいのサイズで、厚みがやや上といった程度だ。電池収納部を兼ねたディスプレーのヒンジ部が後ろ側に出っ張っているのが目立つが、角を丸くしたデザインや、パール調の白と「ピンクゴールド」のカラーリングで、全体的にやさしい印象を受ける。新規ユーザー、特に女性ユーザーの獲得を重視したというが、デザイン面はうまく意図を実現できているように思える。ちなみにカラーバリエーションは、ピンクゴールドのほかに、ディスプレー部天板が銀色の「スパークリングシルバー」と、全体が黒の「クールブラック」の計3色が用意されている。
重さも軽くなり、DM20の約370g(電池別)に対して約285g(同)と、85gの軽量化を実現した。このサイズで100g近い差は大きく、手に持った時も明らかに違いを感じる。小さなハンドバッグに入れるのも苦にならなさそうだ。

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