物欲AVコモノ道 第40回

「iPad」に備えて……iPhoneで試すDLNA

簡単に使い始められるWindows 7のDLNAサーバー

起動すると、ネットワークに接続されているDLNAサーバが認識されて一覧に表示される

　Media Link Player Liteに組み合わせるDLNAサーバーだが、パソコンをDLNAサーバーとして利用する場合、選択肢としてはWindowsが持つDLNAサーバー機能を利用するか、別途ソフトウェアを導入するかが挙げられる。まずWindowsのDLNAサーバーとしての機能から見ていこう。

　WindowsではXPからDLNAサーバーとしての機能を提供していたが、Windows 7では大幅に機能強化が施され、トランスコード機能を搭載するほか、MP4／H.264形式の配信をサポートするなど、使い勝手が高まっている。また、従来はWindows Media Playerの一機能という位置づけだったが、Windows 7ではOSのコントロールパネルに設定が取り込まれている。

Windows 7のコントロールパネル内にある、ホームグループの設定の変更で、「デバイスとのメディアの共有」にある「ピクチャ、ミュージック、およびビデオを同じホームネットワーク上にある……」のチェックを入れる

DLNAサーバーの詳細なオプション。端末ごとにアクセス可否を設定することも可能

　設定はコントロールパネルから「ホームグループと共有に関するオプションの選択」を選び、「ピクチャ、ミュージック、およびビデオを同じホームネットワーク上にあるすべてのデバイスにストリーム配信する」をチェック。さらに「メディアストリーミングオプションの選択」をクリックして、端末ごとにアクセス可否を指定する。

　早速Windows 7でDLNAサーバーとしての機能を有効にし、Media Link Player Liteからアクセスしてみた。接続自体は特に問題はなく、すぐに探知されてアクセスすることができた。第一階層目には、音楽、ビデオ、画像、再生リストといった項目が並ぶ。ここでビデオを選択し、Windows 7に添付されているサンプルビデオ「Wildlife in HD」を選んでみた。

Media Link Player Liteで、Windows 7上で配信しているビデオを一覧表示させたところ。WMV形式のファイルは再生不可のアイコンが表示されている。MP4形式のファイル（samplemovie）には、「再生できない可能性があります」とのメッセージが

　このファイルの形式はWMVで、Media Link Player Liteが対応していないフォーマットである。ただ、Windows 7のトランスコード機能で再生できるかもしれないと考えたのだが、一覧表示の画面において再生不可を示すアイコンが表示されてしまっている。

　念のためタップしてみると「このアプリケーションでは再生できないコンテンツです」と表示されてしまった。ちなみにPS3をDLNAクライアントとして使った場合には再生できたので、Media Link Player Liteが再生可能な形でのトランスコードには対応していないと考えられる。

　なお、「再生できない可能性があります」と表示されているMP4／H.264形式のファイルに関しては問題なく再生することができた。ちなみに再生中のパソコン（DLNAサーバー）側のCPU使用率は0～数％でしかなく、トランスコードは行なわれていないようだ。

WMV形式のファイルをタップしたところ。やはり再生できなかった