他社製品からの乗り換えでコスト削減
競合他社からの乗り換えで料金がディスカウントされるというキャンペーンも多い。当然ながら、競合ベンダーとの争いが激しいところこそ、こうした乗り換えキャンペーンが数多く存在する。
とはいえ、シスコシステムズが突出しているネットワーク機器の市場や、10社以上がひしめくIAサーバの市場では、こうした乗り換えキャンペーンはあまり大々的には行なわれない。1位が安寧としていられず、追いかけるはずの2位が3位以下にも追われるといった、国内の携帯電話のような三つ巴市場のほうが、戦いは熾烈だ。また、市場が成熟し、新規顧客の獲得よりも、競合からの乗り換えを推進しないとシェアや売り上げが獲得できない場合なども、乗り換えを意識したキャンペーンが組まれる。その点、現在注目したいのが、データベースと仮想化の領域ではないだろうか?
たとえば、現在のデータベース(RDBMS)市場はオラクル、IBM、マイクロソフトが競い合う三つ巴の市場である。IBMのRDBMSであるDB2は業界トップのオラクルからの移行をかなり意識しており、「DB2はOracleの約半分」といったライセンスコストの比較表まで載せている。現在はOracle DBからの移行も無料で見積もりができる。また、マイクロソフトも「Microsoft SQL Server」において他社からの乗り換えの促進するためのサービスの拡充や、過去の保守期間切れライセンスを優遇する制度などをスタートしている。こうしたデータベースの乗り換えに関しては、オラクル、IBM、マイクロソフトの3社のみならず、レガシーのDBからの乗り換えも適用される場合があるので、チェックしておきたい。
仮想化に関しても、同様。パイオニアであるヴイエムウェアを、シトリックスとマイクロソフトが追うといった三つ巴市場だ。ここでもシトリックスやマイクロソフトはヴイエムウェアを意識したキャンペーン等を展開しており、特にねらい目となっている。
こうした業界の動向をおおまかにでも把握し、キャンペーンのメリットをうまく活かすのも、コスト削減のコツといえるだろう。
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