ヘタにコスト削減を行なうと、社員が逃げ出してしまう!? NTTレゾナントのgooリサーチが行なった「コスト削減と働くモチベーションに関する意識調査」では、そんな実態が浮き彫りになった。
調査は、社員規模10~299名の中小企業に勤める社員を対象に、コスト削減と働くモチベーションについて尋ねたもの。有効回答数は524名だ。また、第2弾として経営層(部長職、取締役)にも同テーマ(質問内容は異なる)でのアンケートを行なっている。
意識調査の設問は全部で7つ(公開されている設問のみ)。まずはご覧いただこう。ちなみに以下の結果は、gooリサーチのWebページにてオリジナルを見ることができる。
モチベーションは
それほど大事なのか?
この調査で気になるのは、「なぜ“モチベーション”をテーマに据えたのか?」という点だ。だいたい、「モチベーションが下がったよー」などと言うセリフは、しばしば叱責された際の言い訳や、半休を取ってサボりたいときに使われる捨て台詞のような側面もある。モチベーションを上げるも下げるも本人次第ではないだろうか? しかし……今回の調査を行なった、NTTレゾナントのリサーチャー 塚元貴晴氏は言う。
塚元氏 この調査の前段の話になりますが、NTTレゾナントには人材コンサルティング部門があります。そこではeラーニングなど人材育成のコンテンツを提供しているほか、人材育成をどうしたらいいか? どのような課題をもって育成していくか? という提案もしているのです。この部署のノウハウから、働く人間のモチベーションというものが、かなり重要なファクターだということが分かっています。そこでモチベーションに関する調査をしてみようという話になりました。
編集部 具体的には、どのように大事なのですか?
塚元氏 ひとことで言えば、モチベーションというのは人材に直結するものなのです。モチベーションが低くなると、優秀な社員は辞めてしまいます。そういう意味では企業の存続に関わる大事だと言えますね。
たとえば、問4の「コスト削減は、退職(転職)を考える際の一つの要因になると思いますか?」で「なる」と答えた37.8%=198人の人々の大半は、その理由として「働くモチベーションが下がるため」を挙げています(82.8%)。
また、経営層に同テーマでアンケートをした第2弾調査では、コスト削減による社員のモチベーション低下を懸念している経営層が54.1%(「大変思う」8.1%と「思う」45.5%の合計)も存在しますし、コスト削減をしながら社員のモチベーション向上につながる施策があれば取り入れたいという経営層は、95%にのぼっています。
編集部 つまり、モチベーションは実際に大事だし、ないがしろにしている人はいないというわけですね。
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