スイッチの外見を見てみる
動作原理は後述するとして、まずはスイッチの外見と利用形態を見てみよう。
一口にスイッチといっても、実はいくつか種類がある。単に外見を見ただけでも、家庭で利用する小型筐体のもの、企業の部署で使う多ポートのボックス型スイッチ、通信事業者が使う大型で信頼性の高いシャーシ型スイッチ*2などの種類がある。また、扱うデータや機能によっても、利用するスイッチは異なる(これらに関しては、回を改めて紹介する)。
*2:シャーシ型スイッチ 単一筐体にすべてが収められているボックス型スイッチに対して、インターフェイスやCPU部などそれぞれ「モジュール」という単位で分割されているスイッチ。ただ、多くのユーザーにとってなじみ深いのは、スイッチングハブと呼ばれる機種だ(図2)。スイッチングハブは、金属やプラスチック製の筐体を採用しており、前面に複数のポート、背面に電源コネクタが用意されているのが一般的だ。前面に用意されたポートの数は4ポートのものから、48ポートを超えるようなものまで数多くある。
スイッチの通信相手となる端末側にはLANインターフェイスのポートがある。LANインターフェイスは、端末側でのデータの出入口であり、このポートとスイッチのポートをLANケーブルでつなぐと通信が可能になる。
スイッチングハブの電源が入った状態でコネクタと呼ばれるケーブルの接続部分をポートに差し込むと、結線は完了。ポートに隣接しているLEDが点滅する。これは電気の信号を送受信し、実際に端末とスイッチングハブが通信を始めた証拠だ。この通信には「Ethernet」という規格を用いており、ケーブルやポートの物理的な形状、電気信号のやり取りなども、すべてこのEthernetに従っているのだ。
では、実際にこのスイッチがどのように通信を行なっているのか、次ページから見ていこう。
(次ページ、「Ethernet規格によるデータ伝送」に続く)
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