COSMOS(続き)
マメか無精かで評価は分かれる
Extended ATXも収容可能な大柄ケースだけあって、組み込み作業は楽だ。HDDのコネクターを裏側に回って装着しなければならないのが、HDDの入れ替え頻度が高い筆者にとってはかなりマイナスだが、大判ビデオカードがそのままスポンと入ってしまうのを見たら、そんな不満はどうでもよくなってしまった。ハイエンドビデオカード好きなら、こういう容積に余裕のあるケースを使いたいものだ。
このケースのウリである下から上へのエアフロー構造は評価が難しいという印象を受けた。確かに静かでよく空気が抜けてはいるが、しばらく使ってホコリを吸い上げた状態ではやや不安が残る。フィルターは簡単に外れるためマメに掃除すればよいが、無精者の筆者にはそれもちょっと……という感じだ。まあ、PCはメンテフリーな道具ではないのだから、こういう面倒をキチンと見て、ベストな性能を引き出すことに悦びを感じる人には、この上なく強力なケースとなるはずだ。
ただし、このケースはNVIDIAが提唱するハイエンドパーツ向けの監視・制御規格「ESA」には非対応である。基板を1枚追加すればいいだけの話なのだが、ESAはフロントUSBポートをかなり食いつぶしてしまうため、ESAを使おうとするとこのケースの使い勝手の良さも損なわれてしまうのもまた事実。将来的にオプションとしてクーラーマスターから提示されることを期待したい。
COSMOS開発者に聞く、開発時のこだわりと苦悩
これほどのケースを作り出すためには、開発で相当苦労したはずだ。メーカーがアピールする製品のセールスポイント以外にも、開発者がユーザーに伝えたいこだわりのポイントがあるはずだ。そこで、「COSMOS」開発者の陳永豪(Danny Chen)氏に、製品へのこだわりを聞いてみた。動画は約3分だが、本当は1時間くらい話したかったらしい。アビー訪問時と同様動画は一発撮りなのだが、製品によほど自信があるのだろう、同氏は落ち着いた様子で自信満々に語ってくれた。
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