サーマルティクといえばCPUクーラーの大御所メーカー。CPUクーラーを題材にとってもメーカーによってアプローチが全く異なるように、今回紹介するケースでも他社とは違った味付けの製品を数多く輩出している。究極的に目指すのは高い冷却力と静音性だが、こだわりのベクトルが違う、というべきだろうか。前回紹介したクーラーマスターは「COSMOS」に見られる通り、時にケース設計のセオリーを崩した製品を出すのに対し、サーマルティクはこれから紹介する製品のように基本はあまり崩さず、装備を豊富にすることで差別化を図っているような印象がある。
今回チョイスしたのはハイエンド向けフルタワー2台にオーソドックスなミニタワー1台。それぞれどのようなポイントがあるのかを早速チェックしてみよう。
見た目も設計もパワーゲーマー向け!
Xeser VI(VG4000BNS)
作業時間:40分
「ところでこの“Xeser VI”を見てくれ。こいつをどう思う?」と質問されたら、アナタはいったいどう答えるだろうか? 後で紹介する「Soprano Fx」と同様フルタワーに属する製品なのだが、「Xeser VI」は一際大きい。そしてデザイン自体もあの「トランスフォーマー」風味、あるいは日本の変身ヒーロー風味の実に“濃い”ものになっている。
だがこのケースを単に大きいだけのイロモノケースと考えてはいけない。外見は赤黒の派手なデザインのように見えるが、赤の部分はメッシュになっており、ケースの前後左右、そして上下方向にも十分な通気性が確保されている。内部の設計もハイエンドゲーミングPCを構築するユーザーにターゲットを絞った周到な設計になっているのだ。
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