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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第16回

巨大なライバルに、個人サイトはどう対抗すればいい?──苦悩する「古今東西製品情報」

2008年01月21日 09時00分更新

文● 古田雄介

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モチベーション、下がっています


── 2007年5月以降、更新のペースが急に落ちていますが、その原因は何ですか?

記事更新数

古今東西製品情報の記事更新数。2007年5月に急激に数が減り、同年12月以降の更新は途絶えてしまっている

関沢 色々要因が重なっていますが、モチベーションの低下が大きいです。

 2007年5月頃に転職した際、引っ越しをして2ヵ月くらいネットが十分に使えなかったんです。ネット環境が整ったあとも、過去の情報を読み返すのが面倒になってしまい、さらに昔に書いた記事を見て「そんなに面白くないな」とちょっと冷めてしまいました。

 同種のコンテンツを提供している「Gizmodo Japan」が圧倒的な情報量を発信していて、「全然勝てない、もう駄目だ」と敗北感を感じたことも影響しています。


── Gizmodo Japanは企業で運営しているサイトですね。複数のブロガーがライターとして記事をアップしている。サイトが始まったのは2年くらい前でしたね。

関沢 その頃から気になっていました。「なんだよ、集団でやってずるいなー」なんて(笑)。それでも自分のサイトは何とか続けていたのですが、気持ちが切れてしまった。


── 個人サイトで盛り上がったジャンルに企業が参入するという構図は、商店街に巨大店舗が入るのと似ている感じがします。そうしたときに、元からある個人サイトは、どうやってモチベーションを保てばいいでしょうか?

英語ページ

古今東西製品情報の英語版は左上のリンクからすぐに飛べる

関沢 好きでやっているなら、気にしないことが一番です。ただ、僕もそうですが、どうしても気にしてしまって、モチベーションが下がってしまう。

 そうなると、続けていくには、内容を特化するしかないと思いますね。個人でやっているから、記事はすべて把握しているし、アプローチを変えることも簡単にできる。

 僕の場合、読者を海外まで広げようと思って、2年前に英語版を作ったんですよ。でも、リンクを張らずに記事だけをコピペされたりして、知名度が上がらないまま沈んでいってしまった。今では放置状態です……。何か別の手を考えないといけないんですよね。

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