Intel待望の新世代CPU、第10世代Coreプロセッサーがいよいよ5月20日から販売開始となった。同社のメインストリーム最上位として初めて10コア/20スレッド動作を実現した 「Core i9-10900K」を筆頭に、Core i7からCore i3まで、すべてのモデルでハイパースレッディングが解禁となるなど、前世代からスペックが大きく向上している。同時発売のIntel 400シリーズチップセット搭載マザーボードと合わせ、購入を考えているPCユーザーも多いだろう。
この特集では、最上位SKUである「Core i9-10900K」のゲーミング性能にスポットを当て、各種ベンチマークやRyzenシリーズとの性能比較による検証を行ってみる。
最大動作クロック5.3GHzの10コアCPU「Core i9-10900K」とは?
Core i9-10900K
インテル
実売価格 7万2000円前後
「Core i9-10900K」は、インテルのメインストリームCPUとしてはもっとも高速な10コア/20スレッド動作対応モデルだ。最大の特徴は、前世代からコア数をアップさせつつ、全コア動作時4.9GHz、シングル動作時最大5.3GHzと、極めて高いクロックを実現している点。ゲーミング用途においては、しばしばコア数の多さよりも動作クロックやシングルスレッド性能がフレームレートの向上に繋がりやすいことが知られているが、Intelのプロモーションにおいてもこの点は強く意識されており、競合AMDの第3世代Ryzenに対し、ゲーミングで優位に立てることをアピールしている。
この世代のCore i9を語る上で外せないのは、メインストリームCPUに初めて搭載された機能である「Intel Turbo Boost Max Technology 3.0」および「Intel Thermal Velocity Boost Technology」の存在だ。どちらもCPUの動作クロックを高めるブースト機能だが、従来の「Intel Turbo Boost Technology 2.0」と合わせ、ブーストに複数の段階を持たせることで、冷却状況を見つつ、コア数が多くとも高いクロックでの動作を実現している。ちなみに「Intel Turbo Boost Max Technology 3.0」は、もともと「Broadwell-E」「Skylake-X」などのハイエンドCPUで実装されていたブースト機能。余裕がある場合に限って、少ないコアに負荷がかかっている状態での動作クロックを「Intel Turbo Boost Technology 2.0」より1段階引き上げる仕組みを採用している。
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