10月19日に満を持してリリースされた、インテル第9世代Coreプロセッサー(コードネーム:Coffee Lake Refresh)。インテルのメインストリームCPUとして初めて8コア/16スレッドを実現した「Core i9-9900K」を筆頭に人気を集めそうだが、先んじて市場に出回っているNVIDIAの新GPU「GeForce RTX 2000」シリーズとあわせて新たな自作PCを組みたい、あるいはすでに持っているPCをアップグレードしたいと思っている人も多いはずだ。
この特集では、そんな第9世代Core+RTXで自作する際のポイント、ベンチマークなどを紹介しよう。
第9世代Core自作のポイントは?
まずは、最新CPUで自作PCを組む際にポイントになってくる要素をまとめて紹介しよう。
1.第9世代Coreプロセッサーは3モデルをラインアップ
ただし新CPUの単体販売は「Core i5-9600K」が先行!
現時点で発表されている第9世代Coreプロセッサーは、「Core i9-9900K」、「Core i7-9700K」、「Core i5-9600K」の3モデル。インテルのメインストリームCPUとして初めて「Core i9」の名を冠するCore i9-9900Kは、待望の8コア/16スレッドを解禁したCPUということで、最上位に相応しい圧倒的なマルチスレッド性能を発揮するのが特徴だ。また、Core i7-9700Kは同じく物理8コアでハイパースレッディングを無効化し価格を落としたモデル、Core i5-9600Kは6コア/6スレッドで、性能的には第7世代以前のK付きi7を凌駕するなど、どのモデルもそれぞれに魅力的と言える。
ただし注意しなければいけないのが、19日時点ではCPU単品で販売されているのが3モデルのうち「Core i5-9600K」のみであるという点。Core i9-9900KとCore i7-9700Kは世界的に供給が追い付いていない状況で、原稿執筆時点では11月2日発売予定となっている。すでに各BTO PCメーカー向けにはいくらかのCPUが供給されており、PCごと買うなら入手できなくもないが、単品販売は今後しばらく供給が安定しないことも考えられる。購入の際は気を付けたい。
2.全モデルK付きで、TIM(Thermal Interface Material)がソルダリングに!
どうしても殻割りするなら細心の注意を
第3世代Coreプロセッサー(開発コードネーム:Ivy Bridge)以降、CPUのダイからヒートスプレッダーへの熱伝導にはサーマルグリスが採用されてきたが、今回の製品からは再びソルダリング(はんだ付け)が採用されている。コア数の増加による発熱増への配慮と予想されるが、これによりCPUオーバークロック時にしばしば行われてきた「殻割り」の必要性が低くなったのは、OC派の自作PCユーザーにとっては大きなトピックだろう。
とはいえ殻割りが完全に無意味なものになったわけではなく、極冷オーバークロック時や直にダイを冷却する場合も含め、さらに熱伝導率を高めるならば依然として有効な手段と言える。ただし、ソルダリングCPUの殻割りにはソルダーの除去作業など難易度の高い工程が入るため、グリスより遥かに破損のリスクが高く、基本的には行なわない方が無難だ。どうしても割りたいのであれば、細心の注意を払って実行する必要があるだろう。
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