「思い込みで、人の人生を決めていいのか」PeopleXが挑むAI時代の人事再設計
上司も気づかなかった「原石」を見つける。評価支援AIシリーズ3製品を発表
PeopleXは「人事のための会社」ではない
橘氏がPeopleXを創業した理由は、既存のHRサービスへの違和感だった。
「働いている人の立場で、私自身がHR製品に助けられたことは一度もありませんでした」
これまでのHRテックは、人事業務を効率化することに重点が置かれてきた。評価シートをクラウド化する。サーベイを配信する。人事データを管理する。これらは企業にとって必要な仕組みだが、それによって恩恵を受けるのは主に人事部門であり、現場の社員ではない。
「結局またサーベイを受けさせられるだけ。働いている人のための製品ではなかったんです」
だから社名にも製品名にも「HR」という言葉は入っていない。PeopleXが目指しているのは、人事部門のための効率化ではなく、働く人たち、「People」をエンパワーメントすることだからだ。
同社はAI面接の提供を開始した後、AIロープレによる育成、AI面談によるオンボーディングや1on1、フォローアップへと領域を広げてきた。ここまでで累計23億7000万円を調達し、今回新たに人事評価領域へ参入した。
現在、海外へはベトナムを拠点に約10カ国へ展開しており、将来的には50カ国への拡大も視野に入れる。
AIの普及によって、人事の役割は大きく変わると橘氏は見る。人とAIをどう組み合わせて組織を成長させるのか。そうした意思決定が、これからの人事に求められるようになるという。それは、組織の将来を左右する経営そのものの判断でもある。
「人事はなくならないと思います。むしろ経営の中心になるでしょう」
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