現場主義とソフトで進化 エレベーター移動できる自動遠隔ロボ「ugo」
ugo株式会社 代表取締役CEO 松井 健氏 インタビュー
課題解決につながるのは机上ではなく現場
今後は日本だけでなく、海外への進出も見据えている。「日本と同じように高齢化が進むといわれている韓国、中国から、ロボットの活用に興味があるという声をもらっています。東南アジアを含め、アジアから海外ビジネスを始められるように、準備を進めているところです」と松井氏は語る。
こうして話を聞くと、当初の家庭用コンシューマ向けからビジネス向けに転身して以降は順調に事業が発展してきたように見えるが、「実際はそんなに順調に進んでいったわけではなく、問題にぶちあたって、現場に行って実際にロボットを動かしながら解決する糸口を見つけ、ノウハウを貯めて、また次に挑んで、問題にぶつかり、解決策を探るといった繰り返しをしてきた結果です」と松井氏は答える。
これまでビジネスを続けてきた実感から、「とにかく机上の議論だけでは前に進まない。いや、議論していると前に進んでいるのか、進んでいないのか、わからなくなってくるじゃないですか。しかし、課題を抱えて現場に出向き解決方法を探すことで、机上では見えていなかった課題、さらに解決法が見えてきます。絶対に現場に行って解決する経験をしなければだめです」と松井氏は断言する。
現場での体験の積み重ねが、ビジネスの改善につながるというのは、実感から来る言葉だろう。今後、日本だけでなく海外へとビジネスを拡大していく中でも、現場で培ったノウハウが大きな武器となるだろう。