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現場主義とソフトで進化 エレベーター移動できる自動遠隔ロボ「ugo」

ugo株式会社 代表取締役CEO 松井 健氏 インタビュー

連載
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武器になったのは二本の腕と現場に応じて最適化するという発想

 松井氏は、ugoに警備ビジネスの参入提案があった背景を次のように分析する。

「採用する側に話を伺うと、『ロボットを導入すること』自体が目的ではないのです。人手不足、コストを抑えるといった課題解決が導入目的です。二本の腕があることが現実的な課題解決につながるのではないかということだったのではないかと思います」(松井氏)

 さらに、ugoには二本の腕とともに産業現場で活用するのに適した仕様があった。ugoはパソコンで操作するアプリケーションを通じ、ロボットの管理、業務フロー、自動化プログラム作成などを行うことができる仕様となっていたのだ。

「競合メーカーのロボットを見ると、ハードウェアもソフトウェアも『完成形』という発想のものが多かったのです。当社はロボットに対しても、パソコンやスマートフォンのようにアプリで動かすことで、現場に応じて最適化することを目指していました。それも、ロボットを導入した現場担当者が自分たちの現場に適したものに調整できるようなことを想定していたので、ユーザーが『こうしたい。こうなってほしい』というものへカスタマイズできると考えてもらえるようになったのです」

 競合製品は、決まった用途で動かし、アプリケーションの書き換えが必要になった場合には、ユーザーではなく、システムインテグレーターのようなプロがプログラムを書く。ユーザーがプログラムに介入することは想定していない仕様となっていた。それだけに現場のユーザーがカスタマイズできることが大きな差別化となったのだ。

 さらに、この仕様は、現在、ugoが進めている新しいビジネスへと乗り出すきっかけとなっている。「現在では、ロボットというハードウェアを提供して終わりではなく、クラウドアプリケーション『ugo Portal』を通じ、1台または複数台のロボット管理、業務フローや自動化プログラムの作成や遠隔操作などをノーコードで行うことができるプラットフォームビジネスをスタートしています。ロボットを通じたサービスを提供する企業へと発展していくことが、今後の当社のビジネスの目標となっています」と松井氏は言う。

 ロボットを警備現場で利用することでスタートしたugoのB to Bビジネスだが、現在では警備用途だけでなく、施設メンテナンスが必要なデータセンターをはじめ、介護、物流、工場などロボットの利用場面が拡大している。

開発から製造まで行っているオフィスにはたくさんのロボットが並ぶ

 これは、「ロボットやIoTを活用することで、いわゆる“現場DX”――現場を変革していきたいという要望が寄せられていることがきっかけとなっています」という。こうした各現場で利用するのに最適なアプリケーションを現場主導で、ノーコードで開発できることで、さまざまな現場をDXしたいというニーズに応える新たなビジネスへと発展している。

 ユーザー自身がアプリケーション開発できることで、ロボットの活用場面も拡大する可能性がある。「ユーザー発で、ここで使えるのではないか、という発想が生まれる可能性があります。ロボット自身の利用拡大につながる可能性もあります」。

 ビジネス形態としても、ロボットを活用したコンサルティングビジネスを試行するビジネスパートナーも出てきている。今後は認定パートナー制度のようなものも構築していく計画だ。ロボットも、二本の腕を持ったugo Proに加え、小型モデルで見回り業務に特化したugo mini、全方位移動が可能なugo Exと3種類のロボットがそろった。

「一台完結で利用することに加え、複数台のugoを用途に応じて利用していくといった利用方法も可能となります。さまざまな用途に使ってもらうことができるようになっています」と松井氏はさらなる利用拡大に意欲を見せる。

小型モデルや現場の用途に応じて機材をアドオンできるモデルも展開

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