サービスロボットの接続環境を広げる「RoboticBase」API公開
異なるプラットフォームでの相互接続でロボットメーカーのコストを削減
TISは3月21日、同社のマルチロボットプラットフォーム「RoboticBase」とロボットとの接続APIを公開した。
RoboticBaseは、サービスロボットをインテグレーションするための統合管理機能を提供するソフトウェア。運搬、清掃、案内、警備など種類の違うサービスロボットやセンサー、カメラ、サイネージなどのIoTデバイスを統合管理する基本機能を備え、施設管理や企業システム、外部データとの連携などを実現する。
RoboticBaseのAPIを介することで、さまざまなサービスロボットが、サービスプラットフォームと時間・制約にとらわれることなく連携できる環境が広がることが期待できる。
RoboticBaseのAPI公開におけるメリット
1. 互換性・コスト削減
異なるプラットフォームでも相互接続が可能。RoboticBaseは、各サービスプラットフォームの連携ハブとして機能し、ロボットメーカーは、個々の接続に必要だった時間とコストを削減でき、導入が容易になる。
2. 品質保証
RoboticBaseと、エレベーターやセキュリティードア、電子錠等の各設備との連携は、RFA(ロボットフレンドリー施設推進機構)に準拠したIF(インターフェース)によって品質を保証。RFAに準拠していない設備ともRoboticBaseを介して接続可能で、ロボットメーカーは、設備側のIF仕様を意識する必要がない。
3. 効率的なロボット運用
RoboticBaseのIFを利用することで、ロボットが直接設備との接続をする場合と比べて、各設備とのIF、シーケンスを意識する必要がなく、開発運用効率が大幅に上がる。
4. 技術的な進歩
RFAを含め、今後定められていく各サービスプラットフォームとの標準IFにも適応を進める。これによって汎用的に優れた技術や手法が広く共有され、新たな開発や進歩を促進する。
公開するAPI
・標準API仕様(エレベーター連携)
以下のAPIは順次公開予定。
・標準API仕様(セキュリティードア連携)
・標準API仕様(群管理)
・業務API仕様(配送、清掃、警備、案内)
同社は今後、APIを使用した設備連携のシミュレ―ションサービスを提供予定。また、TISのラボ環境を提供して各ロボットメーカーのロボットと設備連携(エレベーター、セキュリティーゲートとの接続)し、PoCを低コストで対応できる環境を提供する予定という。