久留米から生まれた若きビジネスアイデア 映像制作現場をDXする「SWIFT香盤」が大賞
久留米市「START-K DemoDay2024」イベントレポート
提供: 株式会社久留米ビジネスプラザ
ドローンで農家の人手不足を解消するアイデアが特別賞
行徳正史氏は久留米市の主要産業の一つである農業に着目。福岡最大の農業都市である久留米市だが、農業従事者は30年前より45%減少しているという。担い手の不足や高齢化が進行したことで、生産性の向上に課題を抱えている。
行徳氏は、ドローンを活用した農薬散布代行サービスと、農業に特化したドローンスクールを運営する。農業特化のドローンスクールでは、ドローンを購入した農家を対象に、操縦ライセンスの取得や農薬散布の技術習得などをサポートする。
今後は、会社設立に向けて農家へのヒアリングを継続し、実証を行ったのちに事業を開始する展望だ。
ばりやわとんこつの文太氏は、ドローンの活用方法について質問。行徳氏は「宅配ドローンの実証実験を行っている地域もある。私自身は、完全無人で育てるドローン米をつくりたい」と構想を語った。
メディカルツーリズムで医療機関を活性化、チャレンジ賞
近藤奈央氏は製薬会社の営業として新薬の導入支援をしてきた。現在、医療業界では人手不足から医療体制が縮小し、医療機関が困窮する負のスパイラルが起きているという。そこで近藤氏は地方における観光資源と医療を組み合わせたメディカルツーリズムを提案。外貨の獲得を通じ医療機関や地域の活性化に貢献する。
久留米は医師や看護師の有資格者が多い一方で妊娠や出産による休眠資格者が多いという。医療職から一時的に離れている人材をスポットで採用する新しい働き方を実現させる。
今後、通訳レベルや地方の医療観光ニーズの検証、ツアーを開始し、日本に入国した外国人を対象とした検診プランから始める予定。
ばりやわとんこつのあやか氏は「検査で病気が発覚し治療を受けることになった場合、病床が足りなくなるのではないか」と懸念した。近藤氏は「海外の人の場合、病院が提携するホテルに滞在し、治療を受けることができる。その際、休眠資格の医療従事者が対応するため、日本人の医療に支障ない予定だ」と答えた。