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北九州市、本気のスタートアップ支援 ものづくりの力で世界に挑む

令和5年度北九州市スタートアップ支援5事業(SEP-K)合同イベントレポート

提供: 北九州市

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市認定VCの出資先に補助金や伴走支援を提供する「SIT-K【事業化支援】」

「スタートアップSDGsイノベーショントライアル事業(SIT-K)【事業化支援事業】」は、北九州市の認定VCから出資を受けたスタートアップの、同市を拠点とした事業推進に、最大2000万円の補助金や産官学金が連携した伴走支援などを提供するプログラムだ。

 ここからはSIT-Kの採択企業5社が、今回の事業化支援を通じ、どのような社会課題の解決に取り組むのかを語ったピッチの模様を紹介したい。

製造現場のロボットの移動を改善する

株式会社TriOrb 代表取締役 石田秀一氏

 TriOrbは移動ロボットの車輪に球を使用し、360°自由自在に動く足を開発しているスタートアップだ。ロボットは、場所の制約や清潔な場所など利用する上でさまざまな課題を抱えている。

 一方で、TriOrbで開発中のモバイルマイキュレーターを使えば、狭い場所でもアームを使った作業が可能となる。特徴としては重いものが運べ、コンパクトであること。今後、製造業での導入や海外展開を目指し、ロボットの新たな搬送方法を生み出していきたい。

フリーのウェディングプランナーを支援

株式会社ParaLux 代表取締役 村田里史氏

 ParaLuxはフリーランスのウェディングプランナーの集客から成約までをトータルサポートする「BRAPLA」を展開している。フリーランスのウェディングプランナーは、集客や顧客管理に課題を抱えていることが多いという。

「BRAPLA」にはウェディングプランナーの情報を掲載し、メディアを見たカップルが結婚式のプランニングを依頼する仕組みだ。今後は機能を拡充し、ウェディングプランナー支援の幅を広げていく展望だ。また、Webサービスのアプリ化も進めていくという。

ダイヤモンド半導体の技術開発を促進

株式会社Power Diamond Systems 代表取締役 藤嶌辰也氏

 Power Diamond Systemsは2023年8月に創業し、宇宙での活用も期待されているダイヤモンド半導体を研究しているスタートアップだ。現在、半導体はシリコンを中心に、さまざまな新素材での開発が進んでいるという。

 中でも、メタンガスとCO2でできたダイヤモンド半導体は熱伝導率が高く、放射線や高温への耐性も高い特徴がある。今後はダイヤモンドを用いた大電流、高耐圧デバイスの研究開発を進め、技術の社会実装を目指していく。

北九州市の救急医療サービスを全国トップレベルに

株式会社TXP Medical 救急事業部長 大西裕氏

 TXP Medicalは「医療データで命を救う」をミッションに、全国の自治体に「NEXT Stage」プラットフォームを提供している。北九州市では搬送困難の事例が年間1500件発生し、救急搬送も5年間で30倍に増えているという。救急患者の受け入れ病院が少なく、医師が適切な処置をすることが難しくなっている。

 TXP Medicalは「NEXT Stage」プラットフォームを使った救急患者の搬送の効率化や、データの一元化を図る。今後、北九州の救急医療サービスを日本トップレベルに上げていきたいと語る。

製造業での生成AI活用を目指す

株式会社データグリッド 代表取締役 岡田侑貴氏

 データグリッドは生成AIを活用したAIデータ基盤による、DX推進サービスを提供している。製造業では、データ不足でAIの活用方法に悩んでいる企業が多いという。

 データグリッドは、生成AIが少量の良品や不良品の画像データからビッグデータを生成し、検査工程を自動化したり、産業用ロボットの制御プログラムを自動生成したりする技術を開発している。今後は、製造業の外観検査の自動化に向け、基盤となるデータの収集や技術開発を進める。

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