農作業進捗共有アプリ「Reposaku」開発のエゾウィン、B Dash Camp 2023春札幌ピッチ優勝
「B Dash Camp 2023 Spring in Sapporo」レポート
1 2
日常にイマーシブ空間を取り入れる「uralaa」を開発、フォレストデジタル株式会社
フォレストデジタルはイマーシブ空間を日常に取り入れられるメディア「uralaa(うらら)」を展開している。イマーシブはVR技術などが生み出す没入感だ。現在はミュージアムなどの商業施設で活用されることが多いが、フォレストデジタルはそれを日常に取り入れる。
たとえばヨガ教室を味わいのある雰囲気に変えたり、店舗やオフィスを彩ったりする活用方法だ。また、病院などで活用すれば、外出することが難しい入院患者でも観光地を訪れた気分を味わえる。実際に20分間、デジタルの森の中に滞在した人の自律神経が整ったり抑うつが和らいだりしたエビデンスもあるという。
「uralaa」の機能として、部屋の壁や天井に自動で映像を合わせたり、次々に追加される映像を簡単に切り替えたりできる。VRのヘッドセットなどが進化しても、機械の装着が不要なため、そのまま食事や会話を楽しめるので競合もしない。結果として簡単かつ低コストにイマーシブ空間を楽しめる。ベースとなるクラウドの複数映像自動調整、投影システムは特許を取得済みだ。辻木氏は「テクノロジーは人々を幸せにしているのか。イマーシブテックで心がワクワクする世界を実現したい」と語った。
NFT詐欺対策を学べるゲーム「Yokai Breeders」を開発、株式会社Seretan
SeretanはNFT初心者が詐欺の対策方法を学べるゲーム「Yokai Breeders」を開発している。NFT市場の成長に伴い、詐欺も増加している。ブロックチェーンの改ざんができない特性は、一度誤ったトランザクションを実行してしまうと元に戻せないことも意味する。
「Yokai Breeders」はNFTを活用したゲームで、妖怪をモチーフにしたモンスターを召喚して育成やバトルを楽しめるというもの。登場するモンスターの中には、giveaway詐欺やDM詐欺などNFTでもよくみられる詐欺をモチーフにした妖怪もいて、ゲームをしながら簡単なクイズなどで詐欺対策を学べる。また、プレーヤーは詐欺対策を学んだ証明書NFTを入手できる。
現在はアルファ版をリリースしたばかりだが、2023年3月に発売したNFT3100枚が1日で完売した実績もある。NFT販売に加え、二次流通手数料や追加アイテムNFTの販売などで複数のマネタイズポイントを設ける。今後は新規ユーザーが一番に触れる詐欺対策ゲームを目指す。
NFTとVRトレーディングカードゲームを掛け合わせた「TriOrigins」を開発、株式会社Zenesis
ZenesisはVRトレーディングカードゲーム「TriOrigins(トライオリジン)」を開発している。既存のデジタルカードゲームには、ルールを知らない人が楽しみにくいことやカードの売買ができないなどの課題があった。
「TriOrigins」では仮想空間上にモンスターが3Dで表示されるため、ゲームに詳しくない人でもスポーツのように観戦を楽しめる。また、カードをNFT化することでトレードや売買も可能だ。NFT初心者のハードルを下げるため、仮想通貨を使わずに、法定通貨の手数料のみでNFTカード発行ができるシステムも実装している。
ZenesisはVRのNFTアート作成アプリ「SnowCanvas(スノーキャンバス)」も自社開発している。「SnowCanvas」は3D制作の経験がない人でも、2Dペイントツールを使うように手描きで3Dアートを制作できる。時間がかかるNFTアート化のプロセスを省略して、NFT初心者でもシンプルな操作で3DアートをNFT化し、NFTマーケットプレイスに出品することもできるという。また、独自開発したVRアートとNFTウォレットの連携システムにより、NFTウォレットへのログイン不要でNFT発行も可能だ。
1 2