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ものづくり、環境、食、ロボット、エネルギーなど、都市の課題を解決する技術が国内外から集合

「City-Tech.Tokyo」展示会場レポート

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 東京都は2023年2月27日、28日の2日間、スタートアップとのオープンイノベーションで都市問題を解決するためのグローバルイベント「City-Tech.Tokyo」を東京国際フォーラムにて開催した。

「City-Tech.Tokyo」は、スタートアップとのオープンイノベーションを通じて、持続可能な都市を実現するための、世界最大規模のシティテックイベント。日本各地および国外からの参加者により、セミナー、展示、商談会などが展開された。この記事では展示会場の様子をレポートする。

1個から作成でき、ロット生産まで対応するオンデマンド印刷サービス

 株式会社OpenFactoryが運営する組み込み型のものづくりサービス「Printio」は、1個から作成でき、ロット生産まで対応するオンデマンド印刷サービスだ。

 従来、印刷物を制作する際、デザインなどを請け負う企業や印刷を請け負う企業ごと別々に窓口が存在して、それぞれ個別で受発注することが一般的だったが、効率の悪い側面もある。発注する側は、各窓口と個別にやりとりし、納期などの管理もしなければならず大変だった。

「Printio」のサービスを使うことで、窓口をひとつにして一気通貫で納品まで行えるようになる。ユーザーは発注するのみで、必要な作業や工程の連携、調整などに関与することなく、納品を待つだけという手軽さだ。

「City-Tech.Tokyo」では、「Printio」がネームストラップやチラシ、ステッカーを請け負っていたという。従来では通常の印刷方式であるオフセット印刷で大量に印刷していたが、廃棄も多かったとのこと。今回は、小ロットで発注することで、デザインの変更や内容の追加などの追加要望にも柔軟に対応できたほか、在庫も最小限に抑えることができた。最終的な廃棄量の削減にも貢献し、サステナブルな調達を実現できたという。

 オンデマンド印刷というと印刷品質などが一般のオフセット印刷よりも劣るイメージがあった。しかし、「実はこれ、オンデマンドなんですよ」と言われるまでは自分が首にかけていたメディアパスがオンデマンド印刷されたものだと気づかないほどの品質だった。

 NFC搭載で自分だけのデザインのカードを作れる名刺がわりのICカード「プレーリーカード」の券面印刷も「Printio」がサポートしている。文具の名入れサービスや、会社や組織のロゴ入れなどのカスタマイズもでき、必要なだけ印刷したいというニーズに応えるサービスとして存在感を感じさせてくれそうだ。

IoTとWeb3の技術で集客やマーケティングツールとして活用、「MaWaRoute」

「MaWaRoute(マワルート)」は、IoTとWeb3の技術で、集客やマーケティングツールとして活用でき、ポイントカードのシステムよりも活用の幅が広い仮想通貨やポイントでユーザーに還元できるソリューション。

 Web3技術や仮想通貨というと、ビットコインのように投資して儲けるというイメージや、大量の仮想通貨を所有して値上がりを待って売却などの投資や投機のイメージが濃いかもしれないが、「MaWaRoute」の仮想通貨は高額な金額の流通を目指すものではないとしている。

 大切にしているのはリアルの「場」。「その場に行かないと体験できないこと」や「購入できないもの」などに、ユーザーを誘導する仕組みを提案する。また、その「場」だからこその属性に応じたポイント稼ぎのアクティビティを企画するなど、ショッピングモール全体を盛り上げるマーケティングツールとしての活用も想定している。

 そうして集めたポイントや仮想通貨は、レストランで無料ドリンクと交換できるなど、少額決済、少額なノベルティとして消費できる。ショップのポイントはそのショップでしか貯めたり使ったりできないが、仮想通貨を媒介にすることで、モール全体、コミュニティ全体で流通させることができるので、シナジーやボリューム効果が期待できるという。

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