医療用ロボやりんご配合の合成皮革、ご当地サウナカーなど スタートアップが8自治体から集結
「JAPAN STARTUP SELECTION the 9th Edition」レポート
「JAPAN STARTUP SELECTION the 9th Edition」が2023年2月2日に、SHIBUYA QWSスクランブルホール(東京都渋谷区)で開催された。スタートアップの支援に先進的に取り組む8自治体(広島県、青森市、つくば市、千葉市、浜松市、別府市、熊本市、福岡市)で構成される「スタートアップ都市推進協議会」が主催。各地域のスタートアップ企業と全国の大手企業や投資家などとの協業促進を目的としたビジネスマッチングイベントだ。
3年ぶりのリアル開催となった今回は、各自治体から参加したスタートアップによるピッチやブース出展のほか、各地域でスタートアップ支援を推進する首⻑のトークセッションなどが展開された。この記事では展示ブースの様子を紹介する。
会場では、多くのスタートアップがブースを構えて自社の製品、プロジェクトを紹介していた。自治体や企業とのつながりを求めるだけでなく、出資を募るなど目的はさまざまだ。その中でも耳目を引いた企業を紹介する。
F.MED株式会社
内視鏡手術などに応用できるロボットアーム
内視鏡手術などでは、非常に繊細な器具操作を要求されるため、実施できる医師や医療機関が限られており、ロボットを活用したマイクロサージャリー支援用ロボットシステムの導入が期待されている。
F.MEDの開発するロボットは、医師の操作を機械的、ソフトウェア的に縮小し、手ぶれ補正なども行なうことで、直径1ミリ程度の血管などを縫ってつなぎ合わせる手術の支援を行えるまでを目指している。内視鏡手術ができる医師が増えることで、治療できる患者が増えることが期待される。
株式会社FromTo
スタートアップ支援策の情報収集と申請をもっと容易に
スタートアップ支援は、国や自治体などさまざまなものが用意されているが、自治体ごとに個別に管理されており、情報も多く、申請のための書類も膨大になる。スタッフが限られるスタートアップにおいて、事務手続きの煩雑さはそれだけでもボトルネックとなってしまう。
FromToでは、自治体のスタートアップ支援策を探し、理解し、申請することを容易にする「47pass(よんななパス)」を提供することで、スタートアップの支援と地方展開の両方を推進していく。
株式会社Xiberlinc
脳波を活用した「感性メーター」で無意識に感じている感性を定量評価
脳科学を応用したコンサルティング、受託研究開発を進めているXiberlincは、高精度脳波計を用いた「感性メーター」で、無意識に感じている感性を定量評価するサービスを紹介。
広告や商品のデザインや色使い、感触などからどのような感情が生じているかを評価し、商品開発やデザイン選定の参考にするといった活用や、ストレス評価やうつ予防などのメンタルヘルスでの活用も見込まれるという。