夏ごろにデバイスのプロトタイプを
メタバースを体感するには、当面は普及台数が圧倒的に多いスマートフォンが中心になるだろう。しかし、没入感を得るにはヘッドマウントディスプレイやスマートグラスが欠かせない。とはいえ、なかなか、爆発的に売れるようなデバイスが出ていないというのが現状にある。丸山社長はNTTドコモ在籍時、デバイスの開発担当をしていた経歴もある。そのため、コノキューでは、クアルコムとパートナーになるなど、自社でのデバイス開発にも注力していく。
「デバイスは今、開発中で、プロトタイプを夏頃には出したいと思っている。技術的な要素としてはかなり揃ってきている。他社でもグラス型やヘッドセット型を出しているが、それらを使いやすいかたちでサービスを組み合わせて提供するというのは我々でないとできないことが結構あるのではないか」(丸山社長)
メタバースは単にデバイスやサービスを提供するだけでなく、コンテンツを持つ様々なパートナーを呼び込み、ユーザーに課金できるプラットフォームにすることで、ようやく人とコンテンツが集まる土壌ができる。そうした仕組みをつくるのに、通信キャリアは最も近い立場にいる。
「我々は多くのサービスをスマートフォン向けに提供している実績がある。また、回線にしても、その上に載せるMECサーバーにしても、我々がいろいろと企画をして能動的に仕掛けることができるポジションにいる。そういうところもフル動員して、最もなめらかに動くメタバースとか、快適なメタバースを作っていければと思う」(丸山社長)。
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