地域課題の解決へ 運転代行配車アプリ「AIRCLE」
Fukuoka Growth Next「CALLING Vol.4ピッチ」
続いて、残る5社のピッチを紹介する。
医療業界のDX事業を掲げる、株式会社Inazma
株式会社Inazmaは医療業界のDXを推進することで人々の健康に貢献する。初の取り組みは診療予約システム「ゼロマチ」とゼロマチを最大限に生かした「ゼロマチクリニック天神」の運営だ。
ゼロマチクリニックでは診療の効率化に取り組む。ゼロマチシステムで来院前に事前問診を実施することで、受診理由に合わせた予約時間を10分単位で確保できる。ま、後払い決済を導入し、診療終了後の待ち時間を削減した。
今後は自社クリニックでテストを終えたシステムを全国の医療機関へ導入することを目指す。クリニックを運営していることで医師会と連携した展開ができることも強みだ。古賀俊介氏は「Inazmaは予約システム開発会社でもスマートクリニック運営会社でもない。新しい医療体験を作り、より多くの人々の健康に貢献する会社だ」と語る。
冷凍幼児食をEC販売する、株式会社Oxxx
株式会社Oxxxは約1歳半から6歳までが食べる冷凍幼児食「mogumo」の開発とEC販売を手掛ける。幼児期は子どもの脳の90%が作られるといわれている。しかし、8割の家庭が偏食やワンオペ育児などの問題で子どもが食事をしてくれないと悩んでいるという。
mogumoは食事が用意できない親のための冷凍食品サービスに留まらない。親が作り子どもが食べる受動的な幼児食から、能動的な幼児食へ食事をアップデートする。具体的にはmogumoのパッケージデザインにこだわり子どもの興味を惹いたり、メニュー表から子どもが食べたいものを選んだりする仕組みだ。
黒瀬優作氏は「Oxxxは幼児食メーカーで終わるつもりはない」と語る。今後の展望として50兆円規模といわれるアジアのベビー市場への海外展開や、mogumoを通じて収集した睡眠やスポーツ、教育などの情報を生かした幼児向けの経済圏を作ることなどを挙げた。
大豆ミートで地球温暖化を抑制する、株式会社上向き
株式会社上向きは発芽大豆を使った大豆ミートブランド「SOYCLE(ソイクル)」を立ち上げ、地球温暖化の抑制に取り組む。大豆ミートに注目した理由は2つ。生産時の温室効果ガスの排出量が牛肉の約10分の1であることと、身近な食をきっかけに環境問題に関心を持ってもらうことだ。
「SOYCLE」の特徴は3つ。1つは特許技術により牛肉と比較しても高い栄養価があること。2つ目は情報保存で保存できること。3つ目はお湯で戻す手間が不要ですぐに調理できることだ。環境負荷の解決策としてはもちろん、栄養価や旨味など食品としての大豆ミートにも強いこだわりを持つ。
白坂大作氏は「SOYCLEの真の役割はエコフレンドリーな生活を広げるきっかけを作ること」と述べた。影響力のある登山アプリ開発企業やスポーツクラブと提携し「SOYCLE」の認知を獲得。購入者にWebサイトやフリーペーパーなどで環境問題に関する情報を発信している。今後は自社ECサイトだけではなくECマーケットを活用した販路拡大にも取り組む。