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トクイテン、農業作業を自動化する不整地走行農業ロボット「ティターン」発表

 AIとロボットで有機農業の自動化を進める株式会社トクイテンは2022年12月14日、AIや遠隔制御で農作業を自動化する農業ロボット「ティターン」を発表。農作業の省力化の実現を図る。現在はミニトマトの収穫に対応したアタッチメントを実装。アタッチメントを変更することでさまざまな農作業に対応可能だ。

 収穫は、AIでミニトマトを画像認識し、アームをひねって収穫する。収穫した作物はかごに落としていく。「ティターン」は不整地走行用に設計され、コンパクトであるため狭い通路にも対応できる。充電なしで1日8時間稼働可能だ。

 今後は「葉かき」などの管理作業、薬剤の噴霧、重量物の運搬作業など、収穫以外のアタッチメントも開発中だという。将来的にはミニトマト以外の作物にも対応可能にするとしている。

 トクイテンは愛知県知多市の自社農場で生産者としてミニトマトを有機栽培しながら、有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」を開発している。「トクイテンパッケージ」は、環境モニタリングや設備の遠隔操作を行う「スマート農業」、AIや遠隔制御を活用して多様な農作業を行う「農業ロボット」、データ活用と植物生理学の理論をベースにした「再現性のある有機農業」を組み合わせ、有機農業の収量拡大とコスト削減を目指している。現在は約2000平方メートルの高軒高ハウスで、10台の農業ロボットと人が働く、半自動化の状態を目標に開発中だ。「ティターン」は単体での販売、レンタル予定はなく、自社農場での稼働や「トクイテンパッケージ」内での提供を想定しているという。

 トクイテンは、「ティターン」発表と同時にXTech Venturesと、MTG Venturesが組成する「Central Japan Seed Fund」を引受先とする第三者割当増資および、日本政策金融公庫の融資によるシードラウンドの資金調達を実施したと発表した。調達資金をもとに、「ティターン」の開発、ロボットやAIを活用して有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」の開発などに注力する。

 2023年後半には、収穫、液体散布(水、薬剤、液肥など)、管理(葉かき、芽かき)、運搬、モニタリング(収量予測、病害虫発見)の自動化を進め、人件費換算で半分の削減を目指す。また、農業への新規参入を検討する企業などへ「トクイテンパッケージ」の提供を開始する予定だ。

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