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JOIF 2022ピッチ、石灰石の素材ベンチャーTBMが最優秀賞

Japan Open Innovation Fes 2022「JOIF STARTUP PITCH 2022」

特集
ASCII STARTUP イベントピックアップ

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toBのリユース事業を掲げる、luv waves of materials株式会社

luv waves of materials株式会社 代表取締役 宮内一樹氏

 luv waves of materials株式会社はヘアケア製品や有機食品、化粧品、ファッションなどあらゆる分野の企業とともに、持続可能な製品をデザインするスタートアップ企業だ。「世界からゴミをなくすこと」をミッションに掲げ、プラスチックや使い捨て容器を削減することで、焼却処分により発生するCO2の削減を目指す。

 同社は2020年の設立以来、toC向けリユース事業でサステナブルな取り組みに関するノウハウを蓄積してきた。今後はtoCに比べてサステナブル化が進んでいないtoB向けにもリユース事業を展開し、さらなるCO2の削減を目指す。

 toBの取り組みとして、同社代表取締役の宮内一樹氏が今回提案したのが、使い捨てない「リユースポリタンク」だ。業務用洗剤や食料品など月間使用量が予測しやすい商材を取り扱うことで、リバースロジスティクスを実現する。リユースポリタンクは10回以上の使用を想定し、使い捨てポリタンクに比べてCO2排出量を10分の1以下に抑える。業務用ポリタンクの調達コストも2割減となり、経済メリットとCO2削減の両方から社会実装を目指す。導入企業へは月に1回CO2の削減量を数値化したレポートを送付。今後施行されるであろう炭素税の対策や社会貢献の可視化に寄与する。

アフリカの農村部をデジタル化する、株式会社Dots for

株式会社Dots for 創業者 大場カルロス氏

 株式会社Dots forはインターネットが普及していないアフリカの農村部に、安価なデジタルプラットフォームを構築する。仕事を求めて家族と離れて都市部に住まなければならない人たちの不利益を解消する。

 ピッチを行った創業者の大場カルロス氏によるとアフリカの農村部では、4Gどころか3Gすらつながらないという。収入の低い農村部に通信インフラを整備しても採算が取れないため、通信会社が進出しないからだ。

 同社はメッシュネットワークが搭載されたルーターを設置し、村をWi-Fiでデジタル化された「Smart Villages」にする。村あたり15名程度で採算が取れるコスト構造により、従来の問題を解決。さらに行動データを収集することでユーザーに適したサービスを拡充し、村の収入やQOLの向上を目指す。

フェムテックで女性の活躍を促進する、株式会社スルミ

株式会社スルミ 代表取締役CEO 石塚つばさ氏

 株式会社スルミは女性が生き生きと毎日輝くためのアシストをするフェムテック企業。ピッチを行った代表取締役CEOの石塚つばさ氏によると、ストーカーや配偶者からの暴力といった犯罪の被害者の8割が女性であるという。

 同社が注目するのは防犯のその先だ。被害に遭った際の状況を瞬時に記録するだけでなく、アクセサリーとして着用できるおしゃれなデザインのスマートリングを開発した。美しさにこだわり、デザインはシンプルなものから数種類のカラーバリエーションを展開。また歩数や睡眠などのバイタルデータが取得可能なため、健康面での活用もできる。2023年1月に健康管理アプリ「フェルミン」をリリース予定で、防犯と健康の両面で女性をサポートする技術で世界展開を目指す。

 石塚氏は「私が特別なんかじゃない。ほとんどの女性は被害に遭った際に身を守る術がない」と語る。自身も学校や仕事の帰りに夜道を警戒しながら歩いたり、危険な目に遭ったりした経験があるという。犯罪の脅威に屈することなく、女性が胸を張って生きていける「真の女性活躍」を目指す。

温度で五感をハックする、大阪ヒートクール株式会社

大阪ヒートクール株式会社 COO 吉國聖乃氏

 大阪ヒートクール株式会社は温度で五感をハックする技術の研究、開発を行う。5人の大学教員が共同創業者で、それぞれが異なる分野のエキスパートだ。多様な専門技術を組み合わせ、圧力と温度で皮膚に刺激を与える触覚技術「ハプティクス」に注力する。

 コア技術はペルチェ素子と呼ばれる、電流を流して加熱と冷却ができる半導体を複数制御するもの。異なる温度で同時に皮膚へ刺激を与える世界初のIoT技術を開発した。

 温冷触覚はヘルスケアや温度に左右されやすい味覚、XR、メタバースなどの成長市場と相性が良く、その市場規模は右肩上がりだ。ピッチを行ったCOOの吉國聖乃氏は「温度による五感のハッキングと企業との共創により、世の中にない新技術を発明していきたい」と語る。

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