メルマガはこちらから

PAGE
TOP

小学生CIOも登場 12際以下の子どもが安心安全に楽しめるSNSアプリ「4kiz」ローンチ

1 2

小学5年生のCIOも登壇

 7月の発表会では、テストユーザーの幼児や小学生、その保護者が参加するベータ版での様子が紹介された。トレンド機能では人気のハッシュタグを見ることもできるので、同じ趣味をもったメンバーの投稿が見やすく、つながりやすいシステムとなっている。

 「保護者に事前アンケートをとったところ、『SNSは不安だが、4kizのようなコンセプトで安全な子どものためのSNSであればぜひ使ってみたい』『子どもたちのアウトプットができる機会があるのは良い』『親子で楽しめるので一緒にやりたい』『大人からいい影響を受けられそう』といったコメントが寄せられた」と、本山氏は話す。さらに、子どもが投稿した作品にコメントなどがつくことで、自己肯定感や達成感が高まることへの期待の声もあるという。

 さらに、子どもの教育などに関連する企業が公式アカウントを取得し、4kiz上でキャンペーンを行なったりして、SNSを盛り上げていく。

4kizに参加する企業。人気のプログラミングアプリから環境問題まで多彩なラインナップがそろう。

小学5年生のCIO(最高ソウゾウ責任者)が企画から参画

 4kizは「子どもの、子どもによる、子どものためのSNS」とあるように、大人がつくってできあがったものを、子どもたちに与えるのではなく、プロセスの段階から、子どもたちと一緒に考えてつくっていくとしている。そのため、CIO (Cheaf Imagination Officer)と呼ばれる「最高ソウゾウ責任者」というポジションを設け、全国の小学生から公募を行った。CIOに小学5年生の瑞希さん、副CIOに6年生の晏理(あんり)さんが選出され、2人は2023年3月までの任期の期間、定期的に企画会議に参加し、4kizを使いやすくするための提案や、企画の考案などを行なっていく。

 発表会ではCIOの瑞希さんも登壇し、「子どもが安全に使えるSNSがないけれど、自分の考えていること、つくっているものを色々な人に知ってほしい。安全で、自分の考えとかを発信できる場として、4kizが必要だと思っている。4kizを世界で通用する、安全で楽しいsnsにしたい」と語ってくれた。

4kizのCIOを務める瑞希さん。東京在住の小学5年生。

夏休み期間には「#つながる自由研究」企画もスタート

 発表会の最後には、4kizの支援者の一人である、メルカリ代表取締役社長の小泉文明氏が登壇し、「現在、インターネットには負の部分が多く出ており、『やさしいインターネット』が必要だと思っていた。何かの表現に対してポジティブなフィードバックをもらうと、人間はクリエイティビティを発揮できる。これがインターネットのすごさだと思っているので、こうした『やさしいインターネット』のスペースを、子ども向けに目指していく4kizのチャレンジは本当にすばらしい」と話し、エールを送った。

 4kizは、7月13日にAndroid版アプリから正式サービスをスタート。現在、iOS版も進めており、審査が下り次第提供開始となる予定だ。本山氏は「年内は3万人の子どもユーザーからスタートし、3年で100万人、その後も400万人の国内の子どもたちに届けられるようにしたい」とし、さらに「近い内、グローバルに進出し、世界中の子どもたちがつながりあえるプラットフォームにしていきたい」と、今後の構想を語った。

「子どもたちの可能性を無限に引き出し、世界中とつながりをつくる」というミッションの達成に向けて始まった4kiz。インターネットやSNSを危険だから使わせないという選択ではなく、その可能性を信じて子どもたちにアウトプットの場を提供するという試みに、子どもたちや保護者はもちろん、多くの人たちから注目が集まっている。

 子どもたちがこの4kizで、自分の好きなものや考えをのびのびと発信し、他者の作品や発想にも目を向け、すばらしいクリエイティブの場になっていくことを期待したい。

現在、自分の自由研究を投稿する特別企画「#つながる自由研究」も開催されている。

■関連サイト

「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」配信のご案内

ASCII STARTUPでは、「ASCII STARTUPウィークリーレビュー」と題したメールマガジンにて、国内最先端のスタートアップ情報、イベントレポート、関連するエコシステム識者などの取材成果を毎週月曜に配信しています。興味がある方は、以下の登録フォームボタンをクリックいただき、メールアドレスの設定をお願いいたします。

1 2

合わせて読みたい編集者オススメ記事