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松村太郎の「"it"トレンド」 第312回

スマホから自動車を買う テスラのユーザー体験

2022年03月19日 12時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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シンプルな選択肢

 クルマと言えば様々なエンジンやオプションを選んで行くのも楽しみの1つですが、その点でModel 3はシンプルさが極まっています。

  • 動力性能(バッテリーは上位モデルほど多い):
    標準(RWD、後輪駆動) < ロングレンジ(AWD)< パフォーマンス(AWD、高性能モーター)
  • ボディの色:
    ホワイト(標準)< ブラック・グレー・ブルー < レッド
  • ホイール:
    18インチ(RWDで標準)< 19インチ(RWDのオプション、ロングレンジの標準)< 20インチ(パフォーマンスの標準)
  • 内装の色:
    ブラック(標準)< ホワイト
  • フルセルフドライビングケイパビリティ(FSD):
    87万1000円のオプション

 選べるのはこれらのチョイスのみです。特にホイールはモデルごとに選択肢が限られているため、あえての選択肢とはならないかもしれません。結局モーターの数と性能を選び、外装・内装を選び、FSDの有無を選ぶとできあがりということになります。

 筆者が選んだのは、真ん中のロングレンジというモデルです。このトリムを選んだ理由については別に触れるとして、これだけシンプルに整えられていれば、スマホからオプションを選んで購入しても、あまり複雑にはなりません。

 加えて、新興自動車メーカーで製造能力が他社の老舗自動車企業と比べればまだまだ弱いため、作る車のバリエーションを減らすことで製造効率を高めるねらいもあります。そうした弱みをカバーする施策でしたが、スマホでの購入をしやすくしているユーザー体験に転換している点は、うまい設計ですね。

最初の支払いは1万5000円

 Tesla購入の瞬間は、本当にAmazonで何か買うときと同じ感覚でした。「ポチ」です。スマホのタップなのでクリック音は鳴りませんが。その際、予約の手数料として、1万5000円を払います。いきなり数百万をスマホから決済するわけではありません。

 ただ、ここでクレジットカードを紐付けると、オプションの購入から、納車後にTeslaが用意する急速充電器(スーパーチャージャー)での充電料金、車載の4Gモデムの通信オプション「プレミアムコネクティビティ」の月額料金まで、このクレジットカードで決済されます。

 もちろんあとからカードを変更することもできますが、Teslaのクルマを購入したのか、Teslaのサービスに加入したのか分からないと言われるとその通りかもしれません。ただ、都度請求書が来たり、カード決済画面になったりするよりは、良いと感じました。

 ちなみに決済が終わると、なぜかハリネズミが登場して購入確認画面となります。

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