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オープン3D都市モデル「PLATEAU」一般市民が握る普及の鍵

テーマは「シビックテック」 PLATEAU CONNECT Session 01レポート

特集
Project PLATEAU by MLIT

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市民はPLATEAUにどうすれば参加できるのか

 セッションの中、PLATEAUにどのような技術を掛け合わせるか、登壇者で意見が交わされた。

 「最新の技術をいかに組み合わせられるかがPLATEAUの課題でもある」と話す内山氏に対し、謝氏は、「文化財もデジタルでアーカイブして、忠実に再現できる3Dの空間を作れば、インバウンドの促進にも使えるのではないか。(その仕組みを発展させれば)自分のアバターが現地に行けるようなバーチャル観光が実現すると、コロナ禍の中で、余計にそう思った」と提案する。

 伊藤氏は「旅をした後に、人に自慢する部分にもマーケットがある。写真を撮るように、旅行先で3Dデータをスキャンし、思い入れのある場所を人に自慢するために使える。たとえ高精細ではなくても、思い入れのある場所は、脳内で補完する」と話す。

 また饗庭氏は、「市民参加というよりも、パーソナライズされた使い方ができれば、よりディープなコミュニケーションが生成できる。たとえば、ご先祖さまの家を3Dデータにして、その家の一番偉いおじいちゃんとアバターで会話することで、悩みの解決ができるといった使い方ができるのではないか」とコメント。謝氏も、「生前に言えなかったことを、アバターを介して言えて、ストレスを緩和するようなソリューションには、需要があるのではないか」と賛同した。

PLATEAUの持つ価値は、データを蓄積できること

PLATEAUはリスク分析やフライトシミュレーション、エリアマネジメントなどに活用されることが期待されている。どのように市民を巻き込み、一般利用を推し進めるのかが課題のひとつだ

 また伊藤氏は、「建物を作るにあたって、『私がこの時にこう言った』といったデータを積み重ねていけるのもPLATEAUのメリット。会議の際に議事録などを取る習慣はあるかもしれないが、誰も見返さない。PLATEAUなら、3D空間上の場所の中に積み重ねていける」と、PLATEAUにアーカイブ性を持たせることを提案。

 内山氏も、「今日話していく中で、データがストレージしていけることに、PLATEAUの本質的な価値があることを改めて思った。5年後、10年後に同じIDで蓄積していったデータが検証していける。そこがデジタルの本質」と話し、セッションを締め括った。

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