国産/輸入車問わず各社から実力車が揃うコンパクトSUV市場は、自動車業界のレッドオーシャン。そこにHondaは今春、満を持して新型VEZELを投入しました。はたしてそのでき栄えは……。いきなり結論を申し上げます。VEZELはコンパクトSUVのベンチマークになると断言します。とにかく完成度が高いのです!
7年ぶりのモデルチェンジで
進化したポイントとは
先代VEZELが登場したのは、2013年12月のこと。ですので約7年ぶりのモデルチェンジとなります。ちなみにVEZELとは、英語で「カットした宝石の小さな面」を表す「Bezel」と、クルマを意味する「Vehicle」を掛けあわせた造語で、角度によって表情を変える宝石のように「多面的な魅力と価値を持つクルマ」という意味を持たせているのだとか。はたして2代目VEZELが魅力と価値を持つクルマなのか? に興味を抱くわけです。
最近主流のSUVデザインといえば「大型グリル」「プラスチック製フェンダー」「後端スラント(ファストバック)」がトレンドで、VEZELもその公式にならっています。となると「他社との違いが……」にもなりかねないところ、Hondaは同色グリルの採用で他社との差別化を図っています。宝石のブリリアントカットを真横から見たようなデザインは、ネットでも賛否両論。さらにボディー色によって表情を大きく変えるので、写真で判断せず、ここは現物を見ていただきたいところ。今回試乗した黒は力強さと頼もしさを感じさせ個人的に好印象です。
ちなみにクロームメッキ等を施し、よりグリル形状を強調した純正アクセサリー(写真はフロントグリル4万1250円にブラックエンブレム1万1500円の組み合わせ/取り付け工賃別途)が用意されています。これもまたカッコイイ。
パワーユニットは、新型の1496cc直列4気筒DOHC(i-VTEC)ガソリンエンジンのほか、1.5リットルガソリンエンジンに2モーターを加えたハイブリッドシステム「e:HEV(イー・エイチイーブイ)」の2種類。それぞれにフロントドライブの二輪駆動モデルと、四駆モデルが用意されています。
e:HEVの特徴は、パラレルハイブリッドシステムよりも簡易的な構造でありながら、シリーズハイブリッドのように発電のためだけにエンジンを回すことができるというもの。走行状態によってバッテリーだけのEVモード、日産のe-POWERのように発電しながらモーターの力で走行するハイブリッドモード、そしてエンジンの力だけで走行するエンジンモードの3つを切り替えて、効率的な走りを実現しているのだとか。ちなみにエンジンとモーターが一緒に駆動輪を動かすことはありません。
気になるスペックですが、エンジンの最高出力が106馬力、モーターの最高出力は131馬力。ちなみにガソリン仕様車の最高出力は118馬力ですので、e:HEVの方がパワフルということになります。燃費もe:HEVがWLTCモードでリッターあたり22km/L(4WD)~25km/L(FF)、ガソリン仕様が15.6km/L(4WD)~17km/L(FF)とのこと。
ちなみにVEZELは5月中旬の段階で約3万台の受注を受けているそうですが、圧倒的に、というか9割がe:HEV搭載モデルを注文しているのだとか。e:HEVの方が燃費がよくてパワフルなのですから、選ばれるのも納得です。

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