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「容器」で社会課題解決を目指す100年企業・東洋製罐グループ発のイノベーション

老舗容器メーカーが開発、ドローン用スプレー缶噴射装置「SABOT for DRONE」

2021年02月08日 09時00分更新

文● ASCII STARTUP編集部

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 ドローンに取り付けたスプレー缶を遠隔操作で噴射できる装置を、老舗総合容器メーカーの東洋製罐グループホールディングスが開発した。農場での殺虫剤の空中散布や、大型建造物へ防錆や防水処理を施す作業、建設現場など高所における塗料を使ったマーキングなどが、安全に実施できるようになる。

 開発した東洋製罐グループホールディングスは、1917年に缶を製造する会社としてスタートした100年企業だ。現在は、総合容器メーカーとして、金属缶・ガラス・紙・プラスチックなどの包装容器を取り扱っている。同社は、“容器”を使って社会課題を解決するプロジェクト「OPEN UP! PROJECT」にグループ横断で取り組んでおり、今回開発したドローン用の遠隔型スプレー缶噴射装置「SABOT for Drone」もその一つだ。約1年半の開発期間を経て実用化モデルが完成し、2020年12月に提供を開始した。


スプレー缶を遠隔操作で噴射できる装置「SABOT for DRONE」

ドローンが「点検」から「作業」まで実施

 SABOT for Droneは、ドローンに殺虫剤や塗料、薬剤が入ったスプレー缶を装着し、遠隔操作で内容物を噴射することができる装置。ノズル部分が上下左右に可動し、ノズル周辺にカメラや対象物との距離センサーを備える。これにより、操縦者の狙った方向に、安全に噴射できるという。


ノズル部分が上下左右に可動、カメラ、距離センサーも備える

 装着する缶には、殺虫剤や塗料、室内消臭剤、頭髪用品などで仕様されるエアゾール缶を採用した。スプレー缶を取り換えるだけで、噴射する内容物を簡単に変更できるのが特徴で、作業中に内容物を使い切ってしまった場合や、利用用途により内容物の切り替えが必要な場合でも便利に使える。

 これまでも、高所や大きな建造物など、人が立ち入ることが困難な場所の点検にドローンが活用されてきた。遠隔型スプレー缶が着脱できるようになることで、ドローンが、点検と同時に様々な作業を担えるようになる。


スプレー缶を簡単に着脱できるのが特徴

ハチの巣駆除や測量補助で活用

 同社によれば、例えば高所のハチの巣の駆除は3時間程度、RTK-GNSSの高精度測位技術を組み合わせて10点を自動マーキングするのは5分程度で完了するという。

RTK-GNSSの高精度測位技術を組み合わせて10点を自動マーキング

 すでに、大手建設会社での測量の補助や工事後の簡易補修、電力会社での設備メンテナンス、ハチの巣駆除、送電線の除雪などへの導入予定がある。また、神奈川県で実証実験を行うなど、行政との取り組みも進められている。

 同社では、今後もドローンだけでない総合容器メーカーグループならではの技術力を生かしたソリューションを提案していくとする。容器という生活に密着したプロダクトがどのように今後広がっていくのか期待したい。

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