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石川温のPCスマホニュース解説 第95回

KDDIが楽天解約ユーザーの受け皿になる可能性が出てきた

2020年11月03日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●「対応するかどうかはメーカーさん次第」

 KDDIの髙橋誠社長は「デジタルネイティブな方が使いやすい姿を想像すると、端末に関係なく、通信だけをスマホのアプリのひとつで加入したり、プランを変えたり、サービスをバンドルしたりするといった世界観が広がる。MVNOでやっていくことで、幅広い方へ届くのではないか」としている。

 総務省の「アクション・プラン」でも利用促進が掲げられるなど、ここにきて一気に注目を浴びているeSIM。これまでのプラスティックカードによるSIMカードに比べて、ネットで申し込めばすぐにスマホにSIMカード情報をダウンロードして、回線を開通できるという手軽さが売りだ。

 iPhoneにおいては、すでに2018年発売のiPhone XS/XRなどからeSIMに対応済みだ。メーカーの幹部によればAndroidスマホは「キャリアがeSIMに対応させてくれない」らしいが、KDDI高橋誠社長は「端末と料金はすでに分離されている。対応するかどうかはメーカーさん次第」 と反論する。

 とはいえ、総務省が「アクション・プラン」にeSIMの利用促進を盛り込んだことで、Androidスマホも早晩、eSIMに対応してくることだろう。

●eSIMといえば楽天とIIJが強い

 現状、eSIMにおいて、国内3キャリアはApple Watchなどへの対応は積極的だが、スマホへの対応には目を背けてきた感がある。やはり、eSIMに対応すると「顧客に逃げられる」という不安感があるのだろう。

 そんな中、国内でeSIMといえばMNOでは楽天モバイル、MVNOではIIJだ。

 楽天モバイルでは、新規参入ということで、3キャリアが展開していないeSIMに前のめりとなっており、同社オリジナルスマホ「Rakuten mini」「Rakuten BIG」はeSIMしか使えない。

 IIJはフルMVNOになったことで、自社でSIMカードを発行できるからこそようやくeSIMに対応できるようになった経緯がある。

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