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石川温のPCスマホニュース解説 第95回

KDDIが楽天解約ユーザーの受け皿になる可能性が出てきた

2020年11月03日 09時00分更新

文● 石川温 編集● ASCII

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●KDDIが楽天解約ユーザーの受け皿になる可能性

 ここで頭をかすめるのが、楽天モバイルのauローミング終了への動きだ。

 楽天モバイルは、自社構築エリア以外はauのネットワークに接続する。KDDIと楽天モバイルは、楽天モバイルが都道府県単位で人口カバー率70%を超えると、ローミング契約を打ち切る交渉を始めるとしている。

 すでに東京都がその対象となっており、2021年3月末にローミングが終了する計画だ。

 都内でRakuten MiniやRakuten BIGを使っている楽天モバイルユーザーが来年3月以降、「電波がつながらないからやめたい」と考えたとしても、Rakuten MiniやRakuten BIGはeSIM対応なので、移行する先がない。IIJはデータ通信専用なので、音声通話ができない。

 そんな中、KDDI Digital Lifeのサービス提供は「来春くらいに向けて検討を進めたい」(高橋社長)という。

 つまり、KDDI Digital LifeがRakuten MiniやRakuten BIGユーザーの受け皿になる可能性が浮上してきた。

 今、楽天モバイルユーザーが最も「auネットワークの高品質さ」を実感しているのは間違いないだろう。楽天モバイルのローミングが終わったタイミングで、KDDI Digital Lifeが大注目を浴びることは間違いない。

 楽天モバイルのユーザーを受け入れるために、KDDIはeSIM専業のMVNOを立ち上げたとしたら相当な策士と言えそうだ。

   

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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