アクションカメラが大いに活用されるようになった
日本のテレビ番組
日本に帰ってきて、テレビを見ていて思うのは、8年前ではあり得なかったほど、アクションカメラが撮影に使われていることです。旅や散歩の番組を多く見ているからかもしれませんが、GoProが使われている様子を頻繁に見かけます。ついつい、そういうところが気になってしまいます。
今ではフルHDはもちろんのこと、4Kの動画も難なく撮影できるようになりました。さらに1秒間のコマ数も60/120/240で撮影でき、スローモーションもスムーズ。そして各社ともに手ぶれ補正に力を入れており、それが防水でバッテリーも1時間以上持ち、手の平サイズのコンパクトさ。それが4万円以下で手に入るなら、撮影機材として使わない手はないということでしょう。
こうしたアクションカメラ自体もまた、スマートフォンが人々にとってメインのカメラになって、広がった市場と言えるかもしれません。スマートフォンは特に旅先では、どこででもポケットから取り出してすぐに、それなりの画質の写真を撮ることができるツールです。
しかしガラスで覆われた画面は衝撃に弱く、その形状から単体でどこかに固定することも難しいです。防水性もありますが海に潜って撮影することは、タッチパネル操作である以上、現実的ではありません。そして、特に旅先ではカメラ以外の役割が大きすぎて、カメラとして極限まで使い倒すには勇気が必要です。
そうしたタイミングで登場したアクションカメラは、あんまりアクションしない旅行のお供にもぴったりとなりました。そんなトレンド下で登場したのが「Insta360 ONE R」です。このモデルが面白い点は、トランスフォームするところです。まだソフトウェアは順次アップデート中ですが、早速この変種のアクションカメラを試すことができました。
モジュールの入れ替えで別カメラに
アクションカメラは直方体の形をしているものが多く、Insta360 ONE Rもこれを踏襲しています。ラッチがついているケースに装着して、三脚などのアクセサリにガッチリ固定する仕組みも同じです。しかし本体にギミックがあります。
本体は3つのパーツをくっつけて構成されています。バッテリーが収まっている赤い部分、そしてディスプレイやメモリカード、USB-Cポートなどが備わる本体部分、さらにカメラ部分という構成です。
これによりメリットがいくつか生まれます。たとえばバッテリーベースの部分をいくつか用意しておけば、本体の蓋を開けなくてもバッテリーだけガチャっと入れ替えられます。これは将来の電気自動車にも採用して欲しい仕組みですね。
そして、カメラ部分とディスプレイ部分が分離できるため、自撮り用にカメラとディスプレイを同じ向きにして装着できるメリットもあります。これも、旅向けアクションカメラとしてうれしい機能ですし、YouTube需要にも応えられそうです。
いろいろ説明しましたが、個人的にはこういうモジュール型のデバイスが大好きなので、それだけでも魅力的に感じます。その一方で、アクションカメラをケースに入れて三脚に固定しているため、一度バラして組み直す作業は手間がかかります。
そのため「今日はこれで行く!」と決めてセットアップするのならよいのですが、組み替えられるからといって、自分視点での撮影と自撮りを頻繁に切り替えながらの撮影スタイルは、可能ですか、快適というわけではありません。
3つのカメラモジュールが用意されている
さて、Insta360 ONE Rには、現在3つのカメラモジュールがあります。
1つはスタンダードな4K解像度のカメラモジュール。もう1つは360度撮影が可能なモジュールです。Insta360 ONE Rを使う上で、この2つのモジュールがスタンダードになるのではないか、と思います。
アクションカメラと360度カメラを別々に持っていた人にとっては、1台で切り替えながらこなせるInsta360 ONE Rはいい選択肢になるかもしれません。そして、別々に手に入れるより、かなりお得です。
4Kカメラと360度カメラのセットはそれぞれ299ドル、449ドルしますが、Insta360はこの2つのカメラモジュールがセットになったモデルを用意しており、こちらは479ドル。確かに、ディスプレイがある本体部分とバッテリーベースは共通化されていますが、この価格で両方のカメラが使えるならうれしいですね。ただ、同時に回したいというニーズがあるなら、やはり別々のカメラとして用意すべきでしょう。
また、まだ手元で試せてはいませんが、もう1つの選択肢として、1-inchモジュールが存在しています。
アクションカメラに、高級コンパクトデジタルカメラに採用される大型の1インチセンサーを組み合わせるというアイディア自体が非常にユニークですが、このモジュールはライカとのコラボレーションで実現しているそうです。その写りがどれほどのものなのか、これはまた入手し次第、試したいと思います。
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