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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ”第614回

10年以上前に公園にいた猫に会いに行ってきた話

2019年06月12日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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10年以上前に出会った地域猫の今

かつて公園猫だったチロが室内猫に!というので会いに行ったら、いきなり服を着ててビックリ。その理由は本文で。2019年5月 オリンパス OM-D E-M1 Mark II

 春の新機種祭りも一段落したので、今回は猫のお話を。2018年6月、この連載で「チロ」という公園にいた地域猫の話を書いたのだが(関連記事)、いちいち過去リンクを読みに行く手間を省くために、ちょっとおさらい。

 都内のとある公園に猫がいっぱいいたのである。捨てられた猫だったり、捨てられた猫が産んだ子供が大きくなったりするわけだが、一番多いときは10匹以上いたほどである。それでも毎日通う猫ボランティアの方を中心に、捕獲しては避妊手術を施して増えないようにし、地域猫として可愛がられていた。

 やがて2007年秋、見知らぬ若い猫が現れる。「それはねえ、チロというの」と猫ボランティアのおばあさまがいう。いつの間にか捨てられていたらしい。人なつこくて子供に抱っこされても平気なので、たぶん飼われていたんだろう。

普通、猫って子供を嫌う、というか怖がるのだが、チロときたら素直に抱っこされてたのであった。猫を撮ってたら、彼らが抱っこしてみせてくれたのである。2007年11月 ソニー Cyber-shot DSC-T2

 とにかく……先住猫と折り合いが悪かったりすることはあったものの。

追いかけっこをした挙げ句、枯葉の中に隠れたチロ(いわゆる、ニャン法木の葉隠れ)とそれを追いかけてきたニーニ。2007年12月 ニコン D40X

 人なつこかったので多くの人に可愛がられ、膝に乗り、ぷくぷくと太り、木に登っては下りられなくなって助けてもらい、カラスを追いかけてはからかわれ、犬に近づいては吠えられ、頻繁に傷を作り、無事生きていけるのだろうかと心配されたのはもう10年以上前の話。

公園で座ってカメラのチェックをしてたらいきなりやってきて膝にのっかったチロ。手にしてたのが広角カメラじゃなかったので苦労して横から撮影。2012年12月 ソニー Cyber-shot DSC-RX1

 その後、去勢された猫たちはそれ以上子供を産むことなく、古くからの老猫は亡くなり、若くして交通事故や病気で亡くなる猫もおり、もちろん里親に引き取られた猫もおり、2016年頃には公園に残ったのはチロとさらに新しいパンダの2匹だけになっちゃったのである。

 そして2018年、ほぼ毎日自転車で通っていた猫ボランティアの方(もうおばあさまである)であるが、以前から悪くしていた足の具合がよくなく、もう毎日通うのは無理ということで、いつも傷だらけで危なっかしいチロをほっとけないと引き取った。地域猫の活動は、最終的に飼い主のいない猫がいなくなることが目標であるから、この公園に関してはほぼ達成されたわけだ。

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