世間ではコンパクトデジカメがひそかにブーム、と言われてたり言われてなかったりするのに、主要メーカーからいい感じのコンパクトデジカメがなかなか出てこない、と思っているみなさま、パナソニックから「DC-TX3」が出ます。
一足先に使わせてもらっているのだが、久々に触る本格派コンデジはいいですな。普段はちょっと大きめのポケットならすっぽり収まるサイズで携帯性が高いし、センサーは1型と大きいのでそこそこのクオリティーは望めるし、何より電源を入れると「うにーー」っと伸びてくる沈胴式15倍ズームレンズが気持ちいい。
前モデル(TX2)で搭載していたEVFは省かれたけれども、こういうカメラはシンプルに画面を見ながらタッチパネルでAFを指定して撮る、という使い方が似合うからそれでいいのだ。
まずはうちの黒猫「あめ」から。ベッドの上でくつろいでたので近づいたら睨まれた。
せっかくのコンパクト15倍ズームなので外へ出る。台東区のお寺がいくつか集まってるエリアを散歩してたら、ガレージの片隅に猫だんご発見。重ねた段ボールの上に毛布が置いてあって、あきらかに猫のための場所。そこに3匹が固まって昼寝してたのだ。ぬくぬくしてていい感じ。
ここはTX3の出番だなってことで、猫を起こさないよう、しゃがんでそっと望遠で撮影である。
3匹とも耳がカットされており、きちんと去勢されているのがわかる。気持ちよくお昼寝してくれよと思いつつ、立ち上がって目的地へ向かおうとすると、何やら若いカップルが塀の上をじっと見てるではないか。これはもしやとその隣にお邪魔してみると、塀の向こうにハチワレが(冒頭写真)。
なんかもうアレですな、なんてことなさげな隙間をじっと見ている人がいたら、そこにはきっと猫(あるいは、普通の人には見えない人外のもの)がいるのである。
さて、また別の日。階段の途中に白い猫が、階段の下に白い犬がいたのである。
互いに不可侵協定でも結んでいるかのように無関心を装ってる。これはなかなか良いあんばいだと見ていると、この家の方が犬のリードを持って現れた。ちょうど犬の散歩にいく時間だったらしい。
こういうときは慌てず、「そこに猫がいたので」といえばたいてい大丈夫。そうしたら「このあたり、昔は40匹くらいいたんですよ。みんな去勢したので今はもう減っちゃったけど」という。猫好きな方で良かった。「そこに川の跡があるでしょう。その暗渠を辿って、×××の方から来たり×××の方まで行ったりしてるみたい」という(具体的な地名は伏せ字)。
そうか、暗渠猫だったか、とその暗渠を何ヵ所か覗いてみると、日向にちょこんと座ってるチャトラを発見。暗渠猫だ。
このあたりの暗渠は出入口が塞がれてて、誰も入らないから猫的には安心できるのだろう。暗渠っぽさがわかるよう、望遠にしすぎないで撮ってみた。
この日、もう1匹猫に出会ったのでそちらも。アパートの階段の上にちょこんと座って少し首を傾げてるさまが可愛かったのだ。
高倍率ズームのカメラを持ってると、ついアップで撮ってしまいがち。でも、少しだけズームアウトして引いて構図を変えてみる。青空がいい感じだったので構図を青空(&電線)とアパートで2分割してやる。その猫がどんな町にどんな風に佇んでいたかまで写り、青猫の写真から猫がいる街の写真になる。
だから写真って楽しいですな。そんなわけで、ほどよい高倍率ズームコンパクトだと、そういう撮り分けも簡単にできてよいのだ。
こういうカメラ、もっと出てくるといいなと真面目に思っております。あっと思ったとき片手でさっと撮れて、なおかつズーミングにも強いコンパクトカメラの良さって捨てがたいのだ。
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筆者紹介─荻窪 圭

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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