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春のヘッドフォン祭 2019 第9回

イタリア生まれ、密閉型でパッシブラジエータ搭載の「The Radiante」

2019年05月01日 13時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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アンドレア・リッチ氏。本邦初公開のThe Radianteを手にしている。

The Radianteは、パッシブラジエータ搭載の異色機

 ヘッドホンの重要な要素にカッコイイことがある。イタリアブランドと言えば、それだけでいいねと思うだろう。「Spirit Torino」は、Spirit SoundDesign社が2017年に始めたヘッドホンブランドである。日本では、トップウィングが取り扱いを始めたばかりだ。

 “Twin Pulse Isobaric System”(以下、ツインパルス)と命名した、ユニークな方式がウリだ。2個のフルレンジドライバーを直列に接続して駆動する。このツインパルスの考案者であり、同社の主任エンジニアのアンドレア・リッチ氏が来日。ヘッドフォン祭の会場で4月27日に開催された、トップウイングの新製品発表会でSpirit Torinoについて語った。

2個のドライバーを同じ方向に設置して同相で駆動するツインパルス

アンドレア・リッチ氏 「私はイタリア、トリノにある技術科学大学で学びました。在籍中は、インターネットで調べ物をするために、パソコンと接続したヘッドホンの音をよく聞いていました。当時、使っていたヘッドホンには、満足できる製品がなく、レコーディングするときに聞いた生音とヘッドホンを通じて聞く音が違っていることに違和感を覚えました。そこで、音を直接、耳に届ける方法はないか考えたのです。私の専攻は建築学ですが、これも物事の構造を考える上で非常に役に立ちました」

特別仕様のRagnarr Edition(税別55万円)5月中旬受注開始予定

 ここで披露されたのが、フラッグシップ機のスペシャルエディション「Ragnarr Edition」、そしてプロ用途も視野に入れた「Twin Pulse」、パッシブラジエータを搭載した密閉型で初公開の「The Radiante」だ。どのモデルもイヤーカップやヘアバンドのカラー、ケーブル長、端子の種類をユーザーが選択できる受注生産方式で、納期は1ヵ月前後になるという。

フラッグシップモデルのTwin Pulse(税別50万円)5月中旬受注開始予定

Twin Pulseのカップの色違いバージョンも展示された

 さらにSprit Trinoでは、開放型/シングルドライバーの「Super Leggera」(税別31万円)と「Grand」(税別39万円)といった機種も8月中旬に受注開始予定だ。これは、Twin Pulseほど音にはこだわらないが、ほぼ同じような音を聞きたいというニーズの人に向けた製品だという。

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