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春のヘッドフォン祭 2019 第9回

イタリア生まれ、密閉型でパッシブラジエータ搭載の「The Radiante」

2019年05月01日 13時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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密閉型で、開放型に迫る自然な空気の動きを再現

 Spirit SoundDesign製ヘッドホンの設計思想についてはこう説明する。

リッチ 「人間の耳は非常に精巧にできています。ドアごしでも、子供の泣き声の音、誰かが音楽を聞いている音、人が走っている音などが分かります。これを判別するために大切なのが高域の音です。私たちのヘッドホンは最高域の再現性を重視しています」

 それでは新製品「The Radiante」は、どのような経緯で生まれたのだろうか?

リッチ 「クライアントから、開放型と同じように聞こえる“密閉型”を作って欲しいというリクエストがありました。これを実現させたのが『The Radiante』です。使っているのはオープン型と同じドライバーですが、密閉型にするとドライバーの動きが制限されてしまい、響きが悪くなってしまいます。そこで本機ではシングルドライバーにパッシブラジエータを組み合わせて、開放型に近い振動板の動きを再現しています。結果、レスポンスのいい音と豊かな響きの再現ができました」

密閉型のThe Radianteは発売時期、価格未定。ハウジング側の接続に直径3.5mm端子を使ったリケーブルに対応

カバーの中央にあるのがThe Radianteのパッシブラジエータだ。なお、このデザインは1706年のトリノ市街をイメージしたもの。スペイン継承戦争の一環で、この年トリノは、フランス軍の侵攻を受けた。

裏面には複数の穴があり薄いフィルターが貼られているという

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