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石川温のPCスマホニュース解説 第35回

アップルも映像配信を始めるというのに:

時代錯誤の「iPod補償金」議論

2019年03月26日 09時00分更新

文● 石川温

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■ストリーミングが権利者団体に打撃か

 これまで、権利者団体はオーディオ用CD-Rなどが売れれば、それだけ補償金を得られていた。しかしここ最近、わざわざCDをレンタルしてCD-Rにコピーするという人は相当、減少している。

 時代はすでに音楽のダウンロード配信からApple MusicやLINE Musicといったストリーミング配信に移行しつつある。

 権利者団体にとってみれば、黙っていても補償金が入っていたにも関わらず、ストリーミング配信が中心となれば、そうした補償金も減少していく。「過去には40億円程度の収入があったが、いまでは3千数百万円程度に落ち込んでいるようだ」(業界関係者)と見られており、権利者団体にとってみれば死活問題なのだ。

 そこで、新たな補償金を確保しようと動き出したのが「対象を拡大する」という戦略だ。

 CD-Rだけでなく、iPodやウォークマンなどの専用機器に「補償金」を積めば、権利者団体の収入が増える。そこで権利者団体が水面下で、補償金を載せられるように動いているというわけだ。

 「iPodやウォークマンも昔に比べれば人気は下火であり、さほど影響はないのではないか」という見方もできるが、仮に専用機が対象となった場合「将来的にはスマホやパソコンなどの汎用機も補償金の対象にしよう」という議論につながる恐れもある。

 結果、音楽や録画データを保存できるあらゆる機器が補償金の対象になることも考えられる。スマホやパソコンを販売する際、補償金を載せるということは、消費者はそれだけ値上げされた製品を買わざるを得なくなる。

 我々消費者が補償金の負担をさせられないよう、今のうちにこの流れを食い止める必要があるのだ。

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