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石川温のPCスマホニュース解説 第35回

アップルも映像配信を始めるというのに:

時代錯誤の「iPod補償金」議論

2019年03月26日 09時00分更新

文● 石川温

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■補償金はグローバルスタンダードなのか

 自民党内のワーキンググループでは「補償金制度はグローバルスタンダードだ」という意見があるという。自民党関係者は「自民党はグローバルスタンダードという言葉にめっぽう弱い」といい、「日本もグローバルスタンダードに後れをとってはいけない。補償金を強化すべきだ」という流れになる可能性があるという。

 しかし、補償金に詳しい関係者は「全世界の補償金徴収額の9割がヨーロッパ。そのうち7割はドイツ、フランス、イタリアであり、補償金制度はグローバルスタンダードではない」と一蹴する。

 むしろ、アメリカは私的複製権利制限がなく、補償金制度も事実上、縮小傾向にある。そのため、アメリカは他国に比べて国民一人あたりの音楽・製造市場規模が圧倒的に大きい(アメリカは8万6047円、日本は3万8986円)。

 音楽・映像市場規模の拡大を目指すのであれば、補償金のないほうが望ましいのではないか。

 3月25日にはアップルも新たに映像配信サービス参入を発表した。音楽も映像もストリーミング配信が全盛となっていくだけに、もはや補償金の議論は時代錯誤も甚だしいといえそうだ。


筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。

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