恐怖の塩化カルシウム
融雪剤として使われているのは、みなさんご存知のとおり、塩化カルシウムであります。水に溶けると発熱し、かつ凝固点が下がるので水溶液は氷点下でも凍らない。しかも安いというわけで、降雪地域では大いに重宝されているわけです。
ただ、困るのが塩害であります。金属を腐食させない融雪剤もあるんですが、高くつくのでなかなか代替できない。おかげでクルマは3年も放っておけばサビ始め、10年もするとボディーに穴が空くんであります。北海道では、ホイールアーチやサイドシルにサビの浮いたクルマをよく見かけます。
だからと言って「塩をまいて我々の財産を毀損するとはけしからん」という怒りの声も聞こえてきません。北海道においてクルマは道具。あとで出るサビよりも、いまアイスバーンで滑らないことが重要。塩害に関してはユーザーがコストをかけて防衛するしかないのであります。
「下回り洗浄君」ほぼ出番なし
防衛策の筆頭は、走ったら洗うこと。いちばん楽なのは、下回り洗浄のオプションがある洗車機を通すことですが、気温の低い日は稼働していないこともあります。寒い日にタオルをブンブン回すとカチカチに凍りますでしょ? あの感じで洗車機のブラシも凍結するんだそうであります。たとえ稼働していても、たいてい長いクルマの列ができていて、なかなか順番が回ってまいりません。
じゃあ家で洗えばいいだろう。というので、大幸というメーカーの「下回り洗浄君」という洗車ノズルを、あらかじめ用意しておりました。
これをホイールハウスの中やアンダーボディーに差し込んで、融雪剤を落とすわけです。高圧洗浄機ほどとは言いませんが、結構な勢いで水が噴き出してくる物でして、泥水が乾燥する前なら効果はあるだろうと思われました。税込5380円で若干お高いんでありますが、もっと安くて似たようなものも売られております。
ただ、出番は今までに3回しかありませんでした。なにしろ融雪剤が気になる日は寒い。さらにクルマを使って帰ってくるのは気温が下がる夕方。家で洗うにしてもタイミングが難しいわけであります。
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