●製品レンジは「始まってみないとわからない」
今年、日本市場では完全分離プランが導入される見込みだ。
これまで端末を購入することによって得られていた割引が適用されなくなる。キャリアとしては完全分離プランの導入をどのように見ているのか。
安部氏は「ネットワークと端末が分離されると一時的に端末価格は上がる。調査などをして市場がどう反応するか分析しているが正確なことは読み切れていない」と本音を明かす。
一般には高額なハイエンド端末が売れなくなるのではないか、今後はミドルレンジが中心になるのではないか、と見られている。
安部氏は「幅広いレンジで揃えていきたい。比較的、高機能でありながら、お求めやすいものを提供するのが我々の役目だと思っている」という。
NTTドコモのラインナップを見てみると、グローバルメーカーのスマホだけでなく「MONO」や「M」、「らくらくホン」といったキャリアオリジナルのスマホも数多い。完全分離プランが導入されると、こういったキャリアスマホも消滅することになるのだろうか。
「キャリアブランドのスマホは受け入れられている反面、我々専用モデルになることで、納入価格は上がる傾向にある。価格を下げようと思うと、グローバル端末をどう採用していくかになっていく。一定のセグメントはキャリアブランド、新しいセグメントはグローバルブランドを採用し、どういった売れ行きになっていくか。バランスをどのようにしていくかも、(完全分離モデルが)始まってみないことにはわからない」(安部氏)
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