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CES 2019レポート 第40回

4つの集音の指向性を切替可能なストリーマー向けマイクも登場

HyperXの新ゲーミングヘッドセットは、頭の動きをトラッキングし正確な音の位置をキープする

2019年01月21日 21時00分更新

文● 山本敦 編集●八尋/ASCII

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HyperXの新製品が体験できるデモルーム

 HyperXがラスベガスのラグジュアリーホテル、ベネチアンのスイートルームを会場にCES 2019で発表したゲーミングデバイスのデモンストレーションを実施していた。

ユーザーの頭の動きをトラッキングし定位した音の場所をキープできる「Wave NX Technology」搭載ゲーミングヘッドセット

平面磁界駆動方式のドライバーを搭載した「Cloud Orbit」

 「Cloud Orbit S」は、アメリカのヘッドフォンブランドのAudeze(オーデジー)が2018年に発売した「Mobius」を原型とするPCゲーミングヘッドセット。Mobiusとの違いはHyperXのCloud Orbitはヘッドフォン側USB Type-C端子のデジタル接続、または3.5mmアナログ接続の有線専用としているところだ。

 本機にはジャイロセンサーが組み込まれていて、ユーザーの頭の動きをトラッキングしながら、顔を向けている方向にかかわらず定位した音の場所をキープできる「Wave NX Technology」の3Dヘッドトラッキング機能を搭載している。なおヘッドトラッキング機能を省いた「Cloud Orbit」も同じ春頃に発売を予定する。価格は上位のCloud Orbit Sが329.99ドル(約3.5万円)、Cloud Orbitが299.99ドル(約3.2万円)。

ハウジングの側面にあるボタンを押して3Dヘッドトラッキングのセッティングが簡単にできる

 Audezeといえば、振動板の形状をフラットにして分割振動を抑え、つながりのよい滑らかなサウンドを特徴とする、平面磁界駆動方式のドライバー搭載のHi-Fiヘッドフォンのスペシャリストとして知られている。HyperXのCloud Orbitシリーズも同じ平面駆動方式を採用する密閉ヘッドフォンだ。

 Audezeが独自に開発した100mmの平面型振動板を搭載。カスタムメイドのネオジウムマグネットで力強く駆動することによって「従来のゲーミングヘッドセットの常識を超えるような高精細でパワフルな音を再現できる」と、ブースで製品の説明を担当するスタッフが語っていた。

 デモンストレーションはゲームだけでなく、音楽配信サービスTIDALのハイレゾ音源を聴きながらの体験もできた。ヘッドフォンにはハイレゾ対応のDACとアンプが内蔵されているので、TIDALの本格オーディオソースもきめ細かく、そして力強く鳴らしきる。抜けの良い滑らかなサウンドだ。密閉型のハウジングなのに広々とした抜けのよい空間再現が得られるところも魅力的だと思う。

 3Dヘッドトラッキングは、顔の向きを定めて本体左側のボタンを長押しすると音源の「正面方向」が設定される。そこから頭をぐるっと回してみると、音源が固定した位置に止まったまま聴こえてくる。アクション系、シューティング系のゲームを楽しむ際の没入感がまた一段と高まりそうだ。日本での発売時期は決まっていないようだが、ぜひ上陸を楽しみに待ちたい。

4つの集音の指向性を切替可能、人の声をクリアにピックアップするストリーマー向けマイク「Quadcast」

ストリーマー向けUSBマイク「Quadcast」

 ヘッドセットのほかにも、ストリーマー向けのUSBマイク「Quadcast」も発表されている。集音の指向性をステレオ、360度全方位のほか、左右/前後のバイダイレクションの4種類に切り替えながら利用できる。人の声をとてもクリアにピックアップできる実力をブースで確かめることができた。最高集音音質は48kHz/16bit。

集音の指向性を4つのパターンから選べる

天面のアイコンをタップするとミュートに切り替わる

 本体の天面にあるマイクアイコンをタップすると素速くミュートに切り替わって本体のLEDが消灯する。発売時期は3月。価格は139.99ドル(約1.5万円)が見込まれている。

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