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最新パーツ性能チェック 第219回

AMD派待望の「RX Vega」はハイエンドGPUにおける周回後れを取り戻せるか?

2017年08月21日 11時00分更新

文● 加藤勝明 編集●北村/ASCII編集部

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 これまで見てきたゲームは全てDirectX11ベース。だがDirectX12への対応度を高めたVegaは、DirectX12ベースのゲームで性能を論じるのが適切なのでは……と考える人もいるだろう。

 それならば次に行うべきテストは「Ashes of the Singlarity」だろう。画質は“Extreme”、ゲーム内のベンチマークモードを利用して計測する。テスト中はさまざまなシーンが表示されるが、シーンの負荷(Normal/Medium/Heavy)別に集計された平均fpsをそれぞれ比較する。

「Ashes of the Singularity(DX12)」1920×1080ドット時のフレームレート

「Ashes of the Singularity(DX12)」2560×1440ドット時のフレームレート

「Ashes of the Singularity(DX12)」3840×2160ドット時のフレームレート

 一見するとどの解像度でもVegaは競合するGeForceに一歩及ばない……という風に見えるが、それは軽いシーン(Normal Batch)の結果だけの話。Normalを無視してMediumとHeavy Batchのみの数値に注目すると、今度はVegaが全解像度において優勢となる。描画オブジェクトの数が一線を越えるとSP数の多いVegaが輝き出すということだろうか。

 続いては「Hitman」のベンチマークモードを利用する。画質は各項目を一番重くした最高画質設定とし、結果の「GPU Average」のみを比較した。

「Hitman(DX12)」の平均フレームレート

 HitmanではVega 56/64の明暗が分かれた。Vega 64はGTX 1080 FEとほぼ同じだがわずかに及ばなかったが、Vega 56はGTX 1070 FEよりもわずかに上回っている。

 次はAMD肝入りのタイトルである「Sid Meier's CIVILIZATION VI」を試す。画質は各設定を一番重くした最高画質設定とし、ゲーム内ベンチマーク機能のGPUテストを実施した。このベンチマークは結果がフレーム時間(1フレーム描くのに要する時間)で出てくるため、グラフではフレームレートに変換している。

「Sid Meier's CIVILIZATION VI(DX12)」1920×1080ドット時のフレームレート

「Sid Meier's CIVILIZATION VI(DX12)」2560×1440ドット時のフレームレート

「Sid Meier's CIVILIZATION VI(DX12)」3840×2160ドット時のフレームレート

 さすが起動時にAMDのロゴが出るだけあって、VegaのパフォーマンスはGeForceを(わずかだが)上回っている。

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