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Windows情報局ななふぉ出張所 第48回

iPhone 7 Plusのデュアルカメラは光学2倍以上の価値あり

2016年09月22日 10時00分更新

文● 山口健太 編集●KONOSU

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 9月16日にいよいよ発売された、iPhone 7。ジェットブラックやiPhone 7 Plusは入手困難な状態が続いているようです。

 筆者も個人としてドコモのオンラインショップでiPhone 7 Plusを予約したものの、いまだ「取り寄せ中」の状態。ドコモからは何の連絡もなく、全国的な品薄の影響が感じられます。

ジェットブラックにケースは付けるべきか問題

 iPhone 7において悩ましい存在が、ジェットブラックです。アップルが公式にケースに入れることを推奨しているように、傷が付きやすいという弱点があります。

 これまでiPhone 6と6sで純正レザーケースを使ってきた筆者としても、どちらかといえばケースがあるほうが安心感はあります。

 とはいえ、ケースに入れてしまうと、滑らかで手に馴染むジェットブラックの触感を楽しむことができません。これは悩ましいところです。

iPhone 7用の純正レザーケース。ジェットブラックにブラックだと面白みがないので、ミッドナイトブルーを合わせてみた。

ちなみにiPhone 6sの純正レザーケースだと、カメラ用の開口部が足りない。

 地味な変化として、側面のボタンがある位置に専用のパーツが取り付けられ、電源ボタンや音量ボタンが押しやすくなっています。ここはiPhone 6や6sで不満に感じていただけに、嬉しい改善点でした。

 こうしてしばらくiPhone 7を使い込んだ後、iPhone 6sに戻ってみると、ホームボタンに違和感を覚えます。これまで、こんなにも深々としたホームボタンを押し込んでいたのかと驚きました。

iPhone 7のホームボタンに慣れるともう6sには戻れない。

iPhone 7 Plusの光学ズームは2倍以上の価値

 カメラはどうでしょうか。iPhone 6sのカメラは全体的に大きな不満がなく、強いていえば雰囲気のあるレストランなどで、最新のAndroid機に比べると暗く写りがちな点が気になっていました。

 しかしiPhone 7のカメラは暗い場所でもしっかり明るく撮れるようになっており、不満点がしっかり解消されています。

暗い場所でも、シャッターを押すだけで思い通りの写真が撮れる。写真を見た人に刺身を食べたいと思わせるには十分なレベルだ。

 オートフォーカスも速くなりました。iPhone 6sでは「じわっ」と合焦するタイムラグが気になるときがあったものの、iPhone 7ではサクサク撮っていくことができます。

 むしろ悩ましいのは、カメラ性能を目当てにデュアルカメラのiPhone 7 Plusを選ぶ価値があるかどうか、という点ではないでしょうか。

iPhone 7 Plusを持って空港の展望台に行ってみた。飛行機は遠く、スマホカメラでは撮影困難な場面だ。

まずはカメラアプリの「2x」モードで撮影。光学2倍ズーム相当になる。

 こうした状況では光学2倍といっても焼け石に水で、無いよりはマシといった程度にしか感じません。ところが2倍より先、デジタルズームの領域に入ると、その真価が見えてきます。

2倍を超えるとデジタルズームになる。4倍ズームでは飛行機を画角いっぱいにとらえることができた。画質もそれほど悪くない。

最大の10倍ズームではさすがに画質は落ちるものの、驚くほど細部まで描写できている。

 iPhone 6sや7でもデジタルズームで拡大することはできるものの、10倍にまで拡大すると細部は潰れてしまいます。今後、提供される予定の「被写界深度エフェクト」機能を含め、カメラにこだわる人にとってiPhone 7 Plusは注目の存在といえます。

 一方で、従来のiPhoneのカメラの使い勝手に不満がなかった人は、iPhone 7でも十分に満足できるでしょう。

日本版iPhone 7でシャッター音を消す方法

 残念なのは、iPhone 7ではシャッター音が大きくなったことです。筆者はこれまでシャッター音が消せる海外版iPhoneを使ってきたものの、iPhone 7ではFeliCaのために国内版を使いたいこともあり、避けられそうにない問題です。

 これについては、AssistiveTouch機能に「消音」を割り当てることで、シャッター音も消えるという「対策」が、一部で話題になっています。

AssistiveTouch機能を設定し、画面に出てきた丸ボタンで消音させるとシャッター音も消えてしまう。その後、AssistiveTouchをオフにしても設定は維持されるようだ。

 ただし、この現象がバグと認められれば、悪用を防ぐために「修正」される可能性も考えられるでしょう。代替手段としては、iPhone 6sと同じく「ライブフォト」を使うという手もあります。ライブフォトはシャッター音が動画のものになるため、かなり控えめになります。

 いずれにしても、スマホのカメラや画面キャプチャにシャッター音を鳴らすことにどれくらいの意味があるのか、業界全体で考え直す時期に来ているのではないでしょうか。筆者としても、この問題は継続的に追っていきたいと考えています。

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