ASCII Power Review 第282回
「CoreUltra 9 275HX」+「GeForce RTX50シリーズ」搭載です
独自AIチップが速度を上げてくれるLenovoのゲーミングノートPC「Legion Pro 7i Gen 10」実機レビュー
2025年04月28日 00時01分更新
レノボはCES2025で世界向けに発表した16型ゲーミングノートPC「Legion Pro 7i Gen 10」を日本でも発売した。価格は49万5440円から。すでに購入可能で、出荷予定は最短2~3週間後とされている。
本製品は「Core Ultra 9 275HX」に、「GeForce RTX 50シリーズ」を組み合わせたゲーミングノートPC。ディスクリートGPUは5070Ti、5080、5090を用意。メモリー、ストレージもカスタマイズ可能で、予算に応じて柔軟にスペックを調整できる。
レノボから標準構成のなかでミドルレンジに位置する、Core Ultra 9 275HXにGeForce RTX5080、RAM32GB、SSD1TBという構成のモデルを借用した。「プロゲーマーモデル」と位置づけられている本製品の実力をチェックしていこう。
標準構成は5モデル
PCIe Gen5接続SSDも選択可能
「Legion Pro 7i Gen 10」は、OSにWindows 11 Home/Pro、プロセッサーは「Core Ultra 9 275HX」で、24コア[8P+16E]、24スレッド、5.4GHz、45~160Wだ。
GPUはNVIDIA GeForce RTX 5070 Ti Laptop GPU(12GB)/ 5080(16GB)/ 5090(24GB)を用意。メモリーは32GB/ 64GB(DDR5-6400)、1stストレージは1TB(PCIe Gen4 x4接続)/ 1TB(PCIe Gen5 x4接続)で、2ndストレージは「なし」/1TB(PCIe Gen4 x4接続)から選択可能だ。
標準構成としては、下記の5モデルがラインナップされている。
・Win11Home/ Core Ultra 9 275HX/ RTX5070Ti/ RAM32GB/ SSD1TB(Gen4)
49万5440円
・Win11Pro/ Core Ultra 9 275HX/ RTX5070Ti/ RAM32GB/ SSD1TB(Gen4)
50万6440円
・Win11Pro/ Core Ultra 9 275HX/ RTX5080/ RAM32GB/ SSD1TB(Gen4)
59万7740円
・Win11Pro/ Core Ultra 9 275HX/ RTX5090/ RAM32GB/ SSD1TB(Gen4)
69万2340円
・Win11Pro/ Core Ultra 9 275HX/ RTX5090/ RAM64GB/ SSD1TB(Gen5)
74万6240円
ディスプレーは16型WQXGAのOLEDで、2560×1600ドット、16:10、240Hz、1ms、DCI-P3カバー率100%、最大輝度500ニト、コントラスト比100万:1、VESA True Black 1000 Certified、Dolby Vision、X-Rite Certified、TÜV Rheinland Certified、NVIDIA G-SYNCを搭載。
オーディオ機能は4スピーカー(2Wウーファー×2、2Wツイーター×2)、アレイマイクを内蔵。ウェブカメラは電子式プライバシーシャッターを装備した5MPカメラを装備している。
インターフェースは
Thunderbolt 4(40Gbps、DisplayPort 2.1)
USB 3.2 Gen2 Type-C(10Gbps、USB PD 65~100W、DisplayPort 2.1)
USB 3.2 Gen2 Type-A(10Gbps、常時給電)
USB 3.2 Gen1 Type-A(5Gbps)×2
HDMI 2.1(8K/60Hz)
有線LAN(2.5GbE)
3.5mmコンボジャック
を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポートしている。
本体サイズは364.38×275.94×21.9~26.65mm、重量は2.57kg。バッテリーは80Whを内蔵。バッテリー駆動時間は非公表だ。
M.2 SSD用スロットは2基用意されているが、ひとつ目がPCIe Gen5 x4接続、ふたつ目がPCIe Gen4 x4接続と規格が異なっている。自分でストレージを換装、増設する際にはこの点に注意してほしい。

右側面には3.5mmコンボジャック、USB3.2 Gen1 Type-A×2、電子式プライバシーシャッタースイッチ、有線LAN(2.5GbE)、左側面には電源端子、HDMI 2.1、USB 3.2 Gen2 Type-C、Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen2 Type-Aを用意
AIを活用したパフォーマンス最適化技術
「Lenovo AI Engine+」を搭載
本製品の売りのひとつが「Lenovo AI Engine+」だ。これはAIを活用したパフォーマンス最適化技術で、マザーボード上に搭載されている独自チップ「Lenovo AI Core」により、パフォーマンスモードとバランスモードにおいて、プロセッサーとディスクリートGPUのワット数を動的に調整してくれる。本機能によりパフォーマンスを最大化し、スムーズなフレームレートを実現すると謳われている。
Lenovo AI Engine+がどのぐらいプロセッサーと、ディスクリートGPUの性能を引き出すのかは最後のベンチマークで確認しよう。
テンキー付き105キー日本語キーボードは、キーピッチが実測19.2mm、キーストロークが実測1.4mm。タッチパッドは120×75mmだ。
「ThinkPad」と同じ形状のキーの打鍵感は良好。ただし横幅364.38mmのボディーに、実測19.2mmのキーピッチで文字キーを配置し、テンキーも搭載しているので、テンキーの幅がかなり狭い。本製品のテンキーは、数字入力というよりも、ゲーム用に搭載されていると考えたほうがよさそうだ。
5MPのウェブカメラは室内灯下でも明るく撮れるが、かなりノイズが多い。しかし、Windows 11の「カメラ」アプリでは「HDR pro」を有効にすると、画質が大幅に改善された。ビデオ会議ソフトでもノイズ除去機能を積極的に活用したほうがよさそうだ。
「Lenovo AI Engine+」で
Core Ultra 9 275HXとRTX5080の実力発揮
バッテリー駆動時間は不足ぎみ
最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回の「Lenovo Legion Pro 7i Gen 10」は、Core Ultra 9 275HX/ GeForce RTX5080/ 32GB(DDR5-6400)/ 1TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)というスペックのモデルだ。
比較対象機種は、
「Core i9-14900HX」+「GeForce RTX4090」搭載「ROG Strix SCAR 18」
「Core i9-13950HX」+「GeForce RTX4080」搭載「Razer Blade 18」
の2機種を選んだ。

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