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オムロン、日本のモノづくりの力を生かすベンチャー支援

連載
大手に訊くスタートアップ支援の狙い

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日本のものづくり力を生かすために

 より支援先の間口を広げるべく、今年3月、リコーやSMBCベンチャーキャピタルと共同し、産業革新機構、三井住友銀行の出資を受け、事業会社の垣根を越えたオープンイノベーション型ベンチャーファンドを設立した。直接投資ではリスク判断が厳しかったり、オムロンの戦略性との一致性が問われたりするためだ。

「これでシード段階にあるベンチャー企業にも投資できる仕組みが整いました。あとはどうまわしていくかです」と小澤氏は語る。

 今後オムロンは、2020年頃までにベンチャー企業との連携により100億円規模の事業の創出を目指していくという。

「その際に、ベンチャー企業がオムロン本体と一緒になるのか、もしくはパートナーとしてとどまりベンチャーならではの良さを維持するのかなどについては、これから連携を深めていくなかで検討していければと考えています。いずれにせよ、日本のものづくりの力と、ベンチャーならではの創造性を組み合わせることで、まったく新しい事業領域を切り開いていくというスタンスに変わりはありません」と小澤氏は力強く語った。

 ともすれば日本のものづくりについてネガティブな論調ばかりが目立つ昨今だが、そこにしっかりと目を向ければオムロンのように独自の技術基盤で強みを発揮するメーカーは数知れないことを知るはずだ。日本のものづくり復権の鍵は、そうしたメーカーとベンチャーがいかに結びつくかにあるのではないだろうか。

オムロンベンチャーズ小澤尚志代表取締役社長(オムロン 事業開発本部新事業創出センタ長)

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オムロン

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