
伝統的かつ代表的な日本人の朝ごはんは、温かいご飯と焼き魚、海苔、生卵に味噌汁のセットだろう。生活が洋式化してもどことなくホッとするコンビネーションだ。
対して、アメリカンなブレックファーストは、トーストとカリカリベーコン、スクランブルエッグかサニーサイドアップと呼ばれる目玉焼き、そしてサラダ、ハッシュドポテト、オレンジジュースとコーヒーだ。
日米の朝食に料理や調理の差はあっても、最近の日本人はアメリカ人に似て面倒くさがり屋のところだけはきっと同じだ。メーカーによってその商品名は多種多様だったが、10年ほど前に、「トースターコーヒー目玉焼き器一台三役簡単モーニングセット」なるものが登場した。トーストを焼くのと、コーヒーを沸かすのと、目玉焼きを作る3つの作業を同時並行的に行なえるパラレル・キッチン・ガジェットだ。
たとえ朝の最も忙しい時でも、瞬間最大で軽く1kW以上の電力を消費する化け物家電は、エコ第一の昨今の日本では非難轟々に違いないだろう。しかし、コンセント一発で喫茶店のモーニングセットもどきを一気に作れてしまう便利さは、忙しいビジネスピープルの朝にはそれなりに便利な家電品だった。
一方、昨年プチブレークしたタカラトミーアーツが企画販売した「スマート飯(HAN)」も食事の時間と場所の制約を開放するノンインテリジェントなフード・ガジェットだった。
よく似た面倒くさがり屋のアメリカ人は、コンセプトや拡張性、バリエーションの豊富さが大好きだ。そして、よく分からない「vertical cooking technology」を考え出し、自動クッキングシステム「Rollie Egg Master」(以下、Rollie)を開発した。
かんたんかつこだわりの卵調理器「Rollie」
こだわりの卵調理器「Rollie」は、フライパンやターナー(フライ返し)が油でベトベトになることもなく、周囲に油や食材が飛び散る面倒もなく、誰でも機械任せでスティック状の目玉焼きを作れる便利な道具だ。
そして調理後の後始末も極めて簡単なスグレモノだ。少し前までRollieは日本国内では入手困難だったが、ありがたいことに、すでに並行輸入モノがAmazonなどのネット上にも登場してきている。
Rollieの外観は、実測で高さ237mm、最大直径(底面)93mmの茶筒のような円筒形をしている。Rollieを上面からのぞくと、直径約30mm深さ175mm程の焦げつき防止処理をしたクッキング・チャンバー(調理室)が見える。
スティック状の目玉焼きを作るには、まずチャンバー内部を食器洗い洗剤で簡単に洗浄し、乾燥させる。そして、一旦電源を入れて10分間ほど空焚きすることが必要だ。多少煙が出たり焦げ臭い匂いがするかもしれないが気にすることはない、と取説に書いてある。(^_^;)
空焚きが終了して、完全にクールダウンしたら、いよいよ調理のスタートだ。電源を入れ、赤のランプに続いて緑色のライトが点灯すれば、チャンバー内部が最適温度になった証拠だ。まず最初にノンスティック・オイルスプレー(霧状のこびり付かない食用オイル)を使ってチャンバー内部にオイルを噴霧する。
オイルスプレーが身近になければ、少し大きめの綿棒に植物オイルやオリーブオイルを浸してチャンバー内部に丁寧に塗ればいいだろう。そして大きめの卵を1個、殻を割ってチャンバーの入り口からチャンバー内部に落とすだけ。それだけで料理は自動的にスタートする。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。

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