Symantec System Recovery 2013で実践する“すべらないバックアップ”
肝心な時に戻せない!バックアップはなぜ失敗するのか?
2013年03月26日 11時00分更新
会社のデータを確実に守るためのバックアップはIT管理者の重要な仕事の1つだ。サーバーに格納されているデータをまるごと別のメディアにとっておけばよいと思いがちだが、実はそれほど簡単ではない。バックアップの問題点とその解決策を解説していこう。
みんな意外と失敗している
バックアップとリストア
コンピューターの故障、災害による破損、ユーザーや管理者の誤操作など、データ消失の危機はいつでもある。業務のITへの依存率が高まっている昨今、データが損失したら、ビジネスが止まるという会社も多い。業務に必要な書類を溜めたファイルサーバーや顧客や取引先のデータベース、従業員が日々スケジュールを確認するグループウェアのデータ、重要なファイルや受発注の情報が含まれているメールのデータなどがなくなったらどうだろうか? 金額に換算しなくとも、その影響やマイナスは非常に大きいことが想像できるだろう。
だが、ZDNet Japanが2012年に行なったバックアップに関する意識調査アンケートを見ると、バックアップを行なっていない企業は意外と多い。このバックアップに関する意識調査アンケートは、従業員300名未満の規模の中堅・中小企業に勤める企業経営者や従業員485名を対象に、バックアップの導入や運用の実態を聞いたモノだ。
アンケートによると、「バックアップを実施していない/分からない」というユーザーは14.6%にのぼっている。7社に1社はバックアップをまったく行なっていないことになる。実施していない理由を調べると、もっとも大きいのは42.2%で「予算が足りない」という回答が返ってきた。また、「人的リソースが足りない」(30.2%)、「会社から特に指示されていない」(19.0%)のほか、「バックアップの必要性を感じない」という回答が16.4%、「HDDでRAID構成を組んでいるので必要ないと思っている」も8.6%に及んでいる。
コストの面は確かにうなずける。サーバーやOSのコストは用意できたが、バックアップのコストまでは想定していなかったという例は多い。確かに、一般的なサーバーのバックアップであれば、動作環境に合わせたバックアップソフトと、データ保存先のメディアは必要になる。複数サーバーのバックアップを統合管理するのであれば、専用のバックアップサーバーも用意しなければならない。
とはいえ、コストを抑えようと手動でデータをコピーしたり、フリーソフトを使ったりすると、失敗することも多く、運用にも手間がかかることが多い。導入コストは抑えたものの、結局として人手がかかり、こうなると2つめの「人的リソースが足りない」という課題に直面し、運用面で破綻を来すことになる。
実際、こうしたバックアップの失敗は、決して珍しい事態ではない。つまり、専任のIT管理者や情報システム部を抱える企業でも、バックアップに失敗し、痛い目にあったという例が実は枚挙に苫がない。実際、前述のアンケートでは、なんと回答者の5割以上がバックアップや復旧の失敗を経験しているという結果が出ているのだ。
“すべらないバックアップ”の秘密は
バックアップソフトの選択にあった!
運用に手間と時間をかけず、確実にデータを戻せる“すべらない”バックアップを実現するには、適切なバックアップソフトを選ぶことが重要だ。その点、「Symantec System Recovery 2013」では、導入・運用が簡単なこと、バックアップ&復旧をスピーディに柔軟に行なえること、そして管理機能が充実していることなど、“すべらないバックアップ”を実現するための条件を確実に満たしている。
Symantec System Recovery 2013の最大の特徴は、イメージバックアップなので、とにかくバックアップやリカバリが容易なこと。リカバリの際にシステム丸ごとリカバリすることができ、OS やアプリケーションの再インストールや再設定が不要なほか、バックアップしたデータを丸ごとリカバリできる。特にスモールビジネスや支社や営業所など専任管理者のいないオフィスでオペレーションを行なわなければならない場合は、「とにかく簡単で、誰がやっても結果が同じ」という容易さが製品選定においてなにより重要だ。
その点、Symantec System Recovery 2013はきわめて優秀だ。まず対象となるコンピューターにSymantec System Recovery 2013をインストール。「バックアップ定義ウィザード」を実行し、「簡単なバックアップ:コンピュータ全体のスケジュールバックアップ」を選択し、バックアップするドライブ、バックアップ先、スケジュールなどを選択すれば設定は完了だ。始めてバックアップソフトに触れるユーザーでも、難なく設定できる。筆者も実際に試用してみたが、「どこに、なにを、どうやって」だけを考えれば、設定が完了するので、とても簡単に感じた。
そして、ウィザードから「今すぐ実行」を行なうと、Symantec System Recovery 2013がハードディスクの構造全体の仮想ボリュームイメージを取得。この仮想ボリュームイメージの情報を元に、「リカバリポイント」と呼ばれるバックアップイメージファイルが生成される。ファイル自体をコピーしているのではなく、イメージを取得するスナップショットの技術を用いているので、処理はきわめて高速だ。推奨設定を用いれば、初回のリカバリポイントを作成した以降は、変更部分のみの増分バックアップを取得するので、処理時間をますます短縮できる。
いざコンピューターが立ち上がらないという場合のリカバリも容易だ。起動ディスクであるSymantec Recovery Diskをリカバリするマシンにセットし、起動したメインメニューから「コンピュータの修復ウィザード」を開始。基本的には復元するリカバリポイントを選択すれば、リストアできる。後述するとおり、さまざまな環境にリカバリできるたため、失敗が少ないのが特徴だ。
ここらへんの操作性に関しては、百聞は一見にしかずということで、実際の操作を動画にしたオンラインデモセミナーをチェックしていただきたい。
(次ページ、Symantec System Recovery 2013がすべらない理由)
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