このページの本文へ

とにかくリカバリが速い!操作も簡単?

USBメモリも使えるSymantec System Recovery 2011

2011年04月27日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

4月26日、シマンテックはイメージバックアップソフトの最新版「Symantec System Recovery 2011」を発表した。Symantec Backup Exec System Recoveryから製品名を変更し、SMBのユーザーに対して製品を訴求していくという。

ポジショニングと製品名自体を変更

 冒頭、執行役員マーケティング本部長の石崎健一郎氏は「NetBackup」、「Symantec Backup Exec」、「Symantec Backup Exec System Recovery」の3製品のポジショニングを整理し直した。

シマンテック 執行役員マーケティング本部長の石崎健一郎氏

 従来、NetBackupはエンタープライズ向け、Symantec Backup Execを中小企業向け、Symantec Backup Exec System Recoveryを小規模向けとして位置づけていたが、今回Symantec Backup Exec System Recoveryを「Symantec System Recovery」と名称変更し、ターゲットもSMBからより広い層を狙っていくという。

Symantec System Recoveryの製品ポジション

 この背景としては、Symantec Backup Exec System Recoveryはワールドワイドで正直伸び悩んでいたという。石崎氏は「Symantec Backup ExecとSymantec Backup Exec System Recoveryという2製品の名前が似ていたり、Symantec Backup Exec System Recoveryは、あくまで小規模をターゲットにフォーカスしていた」とその背景を分析。名称変更を進めることで、リカバリにフォーカスしていることをアピールする。一方で、日本ではエンタープライズ市場で導入実績が拡がっているため、むしろSMB市場に対して積極的に製品をアピールしていく。石崎氏は統計を引き合いに「約半数の企業はデータの60パーセントしかバックアップを実施しておらず、毎日バックアップしているところはたったの23%。」と説明し、SMB市場に対してバックアップの重要性を訴求していくという。

 次に製品の詳細を解説したプロダクトマーケティング部の浅野百絵果氏は、Symantec System Recoveryの目的を、「システムのダウンからいち早い復旧」と位置づける。浅野氏は「システムダウンはけっこう起こります。ユーザーによる誤削除のほか、ハードウェア障害、自然災害、あるいはセキュリティ侵害なども原因も数多くあります」ということで、取引の中断や生産性の低下など財務的な損失につながるという。

プロダクトマーケティング部の浅野百絵果氏

 これに対してSymantec System Recovery 2011は、「速い!」「簡単!」「安心!」を売りにサーバーやPCを迅速に復旧できる機能を売りにする。NASや外付け・内蔵HDD、光学メディア、オンラインコピーなどのメディアにバックアップをとり、システム障害が起こった場合には、いち早く代替機から元の環境にリカバリーできる。異なるスペックのマシンにリカバリーできるので、「複数のマシンで検証のスタンバイ機を用意しておけばよい。仮想マシンにも戻せるので、代替機が来た段階で物理サーバーに復旧する」(浅野氏)ということで、融通も利く。

 機能面では、実際に使用された部分のみをバックアップする「SmartSector」、転送用を減らす圧縮機能、バックアップイメージのオフサイト保管などの機能も搭載している。また、遠隔地からのリカバリやSymantec Recovery Management Solutionによる1000以上のクライアント管理なども可能になっている。

Symantec System Recovery 2011の新機能

 新バージョンのSymantec System Recovery 2011では、リカバリメディア(SRD:Symantec Recovery Disk)としてUSBメモリが追加された。また、物理メディアのみならず、ISOファイルもSRDとして使えるようになった。磁気テープのように複数のUSBメモリでローテーションを組んで、最新のバックアップからリカバリできる運用も行なえるという。さらに、管理ツールのSystem Recovery Management SolutionのWindows Server 2008 R2のサポートや、対応プラットフォームの追加が行なわれた。

 発表会ではUSBメモリを用いたバックアップとリカバリのデモが行なわれ、ウィザードなどを使って、実環境でもスピーディにリカバリできる点をアピールした。

■関連サイト

カテゴリートップへ