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マイクロソフト・トゥディ第33回

日本MSが「ミッドイヤーレビュー」を最短時間で終えた意味とは?

2013年02月21日 11時00分更新

文● 大河原克行

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 マイクロソフトでは、毎年1月初旬から2月中旬にかけて、「ミッドイヤーレビュー」というミーティングが行なわれる。

 米マイクロソフト本社の経営トップに対して、米国を含む全世界の事業責任者が事業の進捗状況を報告。日本マイクロソフトからも、樋口泰行社長以下、ほとんどの幹部社員が渡米し、ケビン・ターナー(B. Kevin Turner)COOに対して報告を行なうというものだ。

右から2番目がケビン・ターナー(B. Kevin Turner)COO。その左隣が日本マイクロソフト 樋口泰行社長。左端がスティーブ・バルマーCEOで、右端がマイクロソフト インターナショナルのプレジデント、ジャン・フィリップ・クルトア氏。なお写真は、社員総会「MGX 2012」(Microsoft Global Exchange)で、日本マイクロソフトが2012年度(2011年7月〜2012年6月)の「No.1 Subsidiary」(世界ナンバーワン子会社)に選ばれたときのもの

 ミッドイヤーという名称は、7月から事業年度がスタートしている同社にとって、この時期が期の半ばにあたることから付けられたものだ。

 折り返し点となるこの時期に、各事業の中間業績を詳細に評価するとともに、6月の期末に向けて軌道修正を行なうという狙いがある。

 ケビン・ターナーCOOは、この期間中、63回に渡る会議を全世界の様々な事業責任者と行なう。さらに最後には、ターナーCOOが、全世界の主要な事業責任者を従えて、スティーブ・バルマーCEOに対して全事業の状況を報告することになる。

 1月から順次行なわれるミッドイヤーレビューは、バルマーCEOへの報告をもって、2月中旬には終了するというスケジュールだ。

 今年は、2月7日に新Officeが発売されるというイベントがあったが、この時期にマイクロソフトからの大型発表が少なくなる理由は、このミッドイヤーレビューの存在が影響していると推察される。

1年間で最も重要なマイルストーン

 実は、ミッドイヤーレビューは、マイクロソフト幹部社員にとって、ビジネスをドライブする上で1年で最重視される社内会議ともいわれている。

 現役の日本マイクロソフト幹部からは、「12月から気分的に落ち着かなくなる。社内会議なのに、プレッシャーがかかり始め、正月もゆっくりできない」「冬が嫌いになった」というような冗談混じりの声が聞かれるほか、マイクロソフトOBからも、「マイクロソフトはミッドイヤーレビューがなければいい会社」と、これも笑い話に取れるような声が聞かれている。

 ミッドイヤーレビューは、幹部社員にとってそれほど重要な内容となっている。社内会議ではあるが、その国や地域の事業を戦略的に推進していく上で、この会議で議論することは、1年間で最も重要なマイルストーンとなる。

 かつては、朝から始まった会議が深夜にまで及んだり、あえてネットワークが接続できない環境が会場に選ばれたために、大量の資料を会場に持ち込んだりといったこともあったという。そして、的確な回答ができない場合には厳しい意見が飛ぶ。

 「業績が悪い場合には、その原因や改善策が徹底的に議論されるのは当然だが、業績が良くても、改善ポイントを見つけて議論が長時間に渡るのが通例だった」という。

 もちろん、すべてのやりとりは英語で行なわれる。

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